Galaxy Z Foldシリーズに関わる企業が選定とのこと

アップル、初の折りたたみデバイス関連サプライヤーを決定か

Image:AlexandrBognat/Shutterstock.com

ここ数年にわたり、アップルが折りたたみデバイスを開発中だと噂されてきた。今月初めにもディスプレイの主要サプライヤーが決定目前と報じられていたが、それに続き超薄型ガラス(UTG)のサプライヤーに関する動向が伝えられている。

韓国メディアThe Elec(DigiTimes経由)の最新記事によると、中国メーカーのLens Technologyが折りたたみデバイス向けUTGの主要サプライヤーになる予定だという。同社はUTG発注の約70%を確保する見通しで、米国のコーニングが原材料を提供する可能性が高いとのことだ。

このLens Technologyは、UTG製造での量産力と資金力に大きな優位性があるとも報告されている。特にガラスの強化と切断後のサイドクラック(側面に発生する割れ目)の最小化に優れ、ガラスエッチング技術(ガラス表面の加工)も保有している。

同社はアップルが2026年後半に初の折りたたみデバイスを発売するのに、年内にUTGの生産ラインを拡大する計画だという。本製品はUTGの中央部分のみを薄くすることに重きを置き、これにより全体の厚みが増し、耐久性を向上させられる設計とのことだ。

さらに、韓国のDowoo InsysとUTIが二次サプライヤーとなる可能性があるという。両社とも、主に折りたたみデバイス向けUTG技術を主軸とする企業であり、サムスンのGalaxy Z FoldシリーズなどのUTG加工で知られている。

注目すべきはDowoo Insysが昨年10月、UTGの中央部分の薄型化に関連する2つの特許を取得しており、そのうち1つが同時期のアップルの特許と似ていることである。

折りたたみiPhone用ディスプレイは、サムスンディスプレイが独占サプライヤーになる可能性がある。同社は数年前から、アップルからの折りたたみ有機ELパネルの受注に向けて動いており、そのためにチーム再編をしたとの報道もあった

アップルのサプライチェーン情報に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏やJeff Pu氏、The Information、The Wall Street Journalは、いずれも2026年後半~2027年前半に発売される可能性があると予想していた。

iPhoneは中国市場で苦戦を強いられており、原因の1つはAI機能(Apple Intelligence)の欠落だとティム・クックCEO自らも認めていたが、もう1つは革新性の乏しさだろう。現地のファーウェイは三つ折りスマートフォン「Mate XT」を投入して大きなインパクトをもたらしていたが、アップルも対抗せざるを得ないのかもしれない。

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