物理ベースシェーダーや高解像度テクスチャなど
Nintendo Switch 2、初代より「大幅に性能が向上」とベテラン開発者が分析
任天堂は「Nintendo Switch 2」のデザインを公開したものの、この新型ゲーム機の中身については公式には何も明かされていない。「携帯ゲーム機と据え置き機のハイブリッド」を受け継いでおり、性能的にはPS5やXbox Series Xには及ばないとみられるため、仕様が公開されるまでには時間がかかることだろう。
それでも、公開された『マリオカート』新作の映像を分析した結果、現行スイッチよりも「大幅に高性能」になることが推測できるとベテランのゲーム開発者が主張している。
インディーゲーム開発スタジオSungrand Studios代表のJerrel Dulay氏は、『マリオカート』新作の映像を検証した動画を公開している。同氏は初代スイッチやWii U、3DSのゲーム開発に携わってきた経験豊かな人物であり、任天堂のゲームハードに精通しているようだ。
Dulay氏は「物理ベースシェーダー」の使用が、スイッチ2が初代スイッチよりも大幅に強化された可能性を示しているという。物理ベースシェーダーは、物理法則に基づき光の反射や散乱をシミュレートするシェーダー技術(視覚効果の計算・描画)である。
同氏いわく、初代スイッチでは「シェーダーの複雑性に非常に注意を払う必要があった」という。シェーダーが複雑になるほど、ハードウェアへの負荷も高くなるためだ。そして任天堂が物理ベースシェーダーを積極的に使っているように見える事実は、スイッチ2では開発者がより多くのパワーを活用できると示しているとのことだ。
さらに地面のテクスチャ解像度が大幅に向上しており、テクスチャ種類の数も多いという。初代スイッチではRAM容量の制限から高解像度テクスチャの使用に制約があったが、スイッチ2では大幅に改善されていると述べている。
ほか、指摘されているスイッチ2の強化点は次の通りだ。
- 真のボリューメトリックライティングにより大気の密度、霧や塵、雲などのリアルな表現が可能となる
- 影が遠くまで描画されるようになり、より自然な視覚効果が得られる(初代スイッチはある程度遠くの影はカット)
- リアルタイムのクロスシミュレーション(布の挙動を物理演算)が多用
- キャラクターモデルのポリゴン数が大幅に増加し、より滑らかで丸みを帯びた表現が可能となる
- より多くのキャラクターを画面に表示しながら、高いフレームレートを維持できる
これらの分析結果から、Dulay氏はスイッチ2には少なくとも12~16GBのRAMが搭載されると予想している。ゲーム専用機におけるRAMはゲームのデータを一時保存してCPUやGPUの迅速なアクセスを可能にする、高解像度のテクスチャなどを保持できる、複数のアプリをマルチタスクしやすくなる等、「あればあるほど有益」なものである。
スイッチ2に12GBのRAMが搭載されることは、マザーボードと称する画像からも読み取られていた。初代スイッチの4GBから3倍もの増量となり、ゲーム開発者にも歓迎されることだろう。
- Source: Sungrand Studios(YouTube)
- via: Gamesradar