性能が上がってもiPadOSがネックとなりそう

「M5」搭載iPad Pro、2025年後半に発売か

Image:VGV MEDIA/Shutterstock.com

今年アップルは、少なくとも1つの新型iPad Proモデルを発売する予定だと韓国サプライチェーン情報筋が伝えている。11インチと13インチの後継機が、同時に登場する可能性が高いようだ。

韓国の業界情報誌The Elecによると、アップルは有機EL版iPad Proの「マイナーチェンジ」モデルを2024年内に発売する予定だという。全体的なデザインに大きな変更はなく、性能のスペックアップのみ施されると示唆している。

この報道は、韓国のシステム半導体企業LX Semiconが新型iPad Pro用のディスプレイドライバを供給することに焦点を当てたものだ。この部品は4月~5月に量産を開始する予定とのことで、製品の発売は今年後半になる可能性が高いだろう。

現行の有機ELディスプレイ搭載 M4 iPad Proは、昨年5月に発売されたものだ。ここ数年、新型iPad Proは2021年4月、2022年10月と約1年半ごとに投入されており、次期モデルが2025年後半に登場することはパターンに沿っている。

今月初め、アップルの内情に詳しいBloombergのMark Gurman記者は、未発表の「M5」チップ搭載iPad Proが2025年後半~2026年初頭に登場するかもしれないと述べていた。すでにM5チップは台湾TSMCに発注済みであり、第3世代3nmプロセス技術「N3P」により製造されるとみられている

M5はプロセスルール(回路線幅)こそM4と同じだが、TSMC独自のSoIC、つまり「複数のチップを垂直に積み重ねて集積度と性能を大幅に向上する」技術が用いられるといわれる。かなりのスペックアップが期待できそうだが、macOSほどの柔軟性がなくクリエイティブ系のアプリが乏しいiPadOSがネックとなりそうだ。

おそらく今年の3~4月頃に、第11世代iPadと新型iPadが登場する見通しだ。前者はApple Intelligence用のA17 Proチップと8GB RAMが搭載され、後者にはM3チップの搭載が噂されている

現行のiPad miniは、昨年10月に発売されたばかりだ。次期モデルの噂は聞こえてこないが、2025年内にアップデートされない唯一のiPadとなるのかもしれない。

関連キーワード: