「Xじまい」と「Metaじまい」がはかどるかも
BlueskyをInstagram風に使える?クライアントアプリ「Flashes」が開発中
Twitter風SNSとして人気が高まりつつあるBluesky向けに、Instagram風の体験を提供する独自の写真・動画共有アプリ「Flashes」が開発されている。
Flashesはドイツ・ベルリンを拠点とする開発者Sebastian Vogelsang氏がこれまで開発してきた独自のBlueskyクライアント「Skeets」アプリのコードを一部流用して構築されている。SkeetsはiPadユーザーのニーズと、Vogelsang氏が専門とする分野である視覚障碍者や弱視者向けアクセシビリティ機能を重視し最適化したアプリだが、そのコードを使用して一般ユーザー向けにInstagram風の体験を提供できると考えたのだという。
そのためFlashesは、Blueskyに投稿された写真や動画をInstagramのように表示し、またInstagramのように投稿できるようになっている。つまり、BlueskyユーザーはFlashesアプリによって、同じプラットフォーム上でInstagramに近い体験も可能になるわけだ。
Flashesアプリは写真・動画共有にフォーカスしているため、フィード画面にはBlueskyのタイムラインから写真や動画を含む投稿だけを抽出して表示するようになっている。
リリース時点では、Blueskyと同様に、最大4枚の画像と最長1分の動画を含む投稿をサポートする。投稿はBlueskyにも表示され、その投稿へのコメントも、Blueskyアプリと同様にFlashesアプリから確認できる。もちろん、BlueskyのDMもサポートされる。
Vogelsang氏はSkeetsアプリにブックマーク、下書き、ミュート、リッチプッシュ通知といった独自のサブスクリプション機能を追加しているが、これらの機能をFlashesにも提供することを計画している。またSkeetsでこれらにすでに登録済みのユーザーに対しては、二重料金にならないようにする考えだ。
Flashesは来週にもオープンベータとして提供を開始する予定だ。
蛇足だが、Instagram(とFacebook)といえば先日、Metaのマーク・ザッカーバーグCEOがモデレーションルールを大きく変更し、ファクトチェックの取り組みを終了し、その役割をユーザーが指摘しラベルづけをするコミュニティノート方式に移行するとした。
しかしその決定をネガティブな変更だと感じた一部のユーザーがMetaが運営するSNSから流出しているとも報じられており、つい最近もMastodonのActivityPub プロトコル上に構築されたInstagramライクなサービスである「Pixelfed」の公式モバイルアプリがリリースされたばかりだ。
Vogelsang氏はこれからSNSを始めようという潜在的な新規ユーザーをBlueskyに取り込むのにも、Flashesが役立つ可能性があると考えている。分散型SNSであるBlueskyに登録することで、ユーザーには「ネットワーク、プロトコル全体への入り口が彼らに与えられる可能性がある」とVogelsang氏は語っている。
また、同氏はFlashesと動揺の仕組みで動画のみにフォーカスした「Blue Screen」アプリの提供も計画しているという。これは米国で禁止措置が迫りつつあるTikTok風のエクスペリエンスをBluesky上で提供するものとなる模様だ。TikTokではユーザーがやはり中国製アプリである「Red Note」に流出しているとも一部で報じられているが、中国製アプリに移行したところで、それがまた社会的に影響を及ぼすほどになれば、米国政府はTikTokと同様の措置を講じるかもしれない。とすればBlue Screenアプリもまた、代替アプリとして有望視されるかもしれない。
- Source: Flashes(Bluesky)