3割増しで広告なしにと考えれば……安い?

X、Premium+の価格を約3割値上げ。広告ゼロ化やGrok利用回数増加などメリット強調

Image:X

イーロン・マスクが所有する短文SNSのXは、有料プランである「Premium+」の価格引き上げを発表した。従来は月額1960円だったところを月額2590円に、年払いなら2万7300円で6740円の上昇となる。

米国での価格変更の発表文によると、現在の加入者は2025年1月20日までに新料金に移行するが、新規の有料ユーザーは最初から新料金に移行済みとして扱われるとのこと。

約3割の値上げは、ユーザーからすれば結構な上げ幅に違いないが、Xはいくつかの理由を挙げてその理由を説明している。

第1に、Premium+ユーザーは完全に広告なしになる。
第2に、トレンド分析機能のRadar、生成AIのGrokといった新機能にアクセスできる
第3に、新価格への移行により、クリエイターへの収益分配がより公平になる

3つめに関しては、新料金によって「クリエイターの収益が広告の表示回数ではなく、Xにもたらす全体的な価値に結びつく、より公平な新しいシステム」に貢献し、10月に変更されたクリエイターへの支払いのしくみを「より直接的に促進する」ようになるとのこと。

一方、クリエイターでないユーザーの興味はGrok機能でできることのほうかもしれない。GrokやGrokから利用できる高品質画像生成機能のAuroraなどは先日、無料ユーザーにまで解放されたばかりだが、Premium+ユーザーは無料ユーザーにくらべて利用回数の制限などが引き上げられており、より深く使い込むことが可能になる。

あと、これはオマケ的なものだが、Premium+ユーザーは優先的なユーザーサポートも提供されるとのことだ。

今回の値上げはマスク氏がXを買収して以来、(米国で)もっとも大きな上げ幅となっている。値上げは決してユーザーには嬉しいことではないが、ただ金銭を多く持って行かれるだけでなく、それなりにユーザーにメリットを提供している点は評価もできる。

  • Source: X

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