他の国は「しばらく時間がかかるかも」
OpenAI、動画生成ツール「Sora」を正式リリース。まずは米国から
OpenAIは、米国で正式にAI動画生成ツール「Sora」をリリースした。ChatGPT PlusやProのユーザーは追加費用なしで利用できる。
Soraは、テキストで生成したいシーンを文章で記述することで、高解像度の動画クリップを生成できるツール。それだけでなく、ヒントとなる静止画を与えてより目的に近い動画にしたり、途中で途切れている既存の動画を与えてその続きをAIに作らせることも可能だ。
OpenAIはSoraを2月に発表したが、今回のリリースまでに、社内の安全性テスト担当グループ「Red Team」によって、主に誤情報や偏見などに対するAIモデルの脆弱性を確認・調整してきたという。
10月には、掲示板サイトRedditのユーザーが、2月の発表から音沙汰のないSoraのリリース日について問い合わせたが、OpenAIの製品担当チーフであるKevin Weil氏は「AIモデルを完成させるだけでなく、安全性やなりすましその他の問題を正しく解決し、さらに計算能力を拡張する必要がある」と回答していた。
OpenAIのSora製品リーダーであるRohan Sahai氏は、今回のリリースに合わせて行ったライブ配信で「われわれはSoraを使った違法行為を阻止したいと考えているが、同時に創造的な表現のバランスも取りたいと考えている。それが継続的な課題であることは承知しており、最初は完璧には達成できないかもしれない」と述べ、やや保守的な格好での運用開始になること、「もしモデレートがおかしいと思った場合はフィードバックをするよう人々に促した」と説明した。
OpenAIはSoraは米国以外でも「世界のほとんどの国で」利用可能になる予定だと述べているが、それが具体的にいつかは明らかにされていない。その時期についてアルトマンCEOは、「しばらく時間がかかるかもしれない」とライブ配信でコメントしている。