Vision Pro購入済みでディスプレイに金を掛けたくない人向け

M4 Mac miniをポータブルPC化した猛者現る。Vision Pro+モバイルバッテリー活用

Mac miniの画像
Image:Apple

今月初めに発売されたM4/M4 Pro搭載Mac miniは優れたパフォーマンスとともに、Apple TV並みのコンパクトさが注目を集めている。本体の重さもわずか670g(M4 Proモデルは730g)と一般的なノートPCを凌ぐ軽さであり、「外に持ち歩けるデスクトップPC」を思い描いた人も少なくないだろう。

実際に、その夢をAC出力付きのモバイルバッテリーとApple Vision Proとの組み合わせで実現した人物が現れた。

M4 Mac miniの最大消費電力は65Wであり、それを満たすモバイルバッテリーがあれば屋外でも使えるはずだ。アップル関連情報サイトAppleInsiderのライターは、米AmazonのPaopaoyu Storeにて適合する「Portable Laptop Power Bank」を購入している。

Image:AppleInsider

そのスペックは100W AC出力対応、バッテリー容量は72Wh/20000mAh、ほか65W PD USB-Cポートも備えているとのこと。米国外への配送はできないが、日本のAmazonでも同等品が販売されており、重さは700g前後のようだ。

ちなみにM4 Proの最大消費電力は140Wのため、それに見合った製品を探す必要がある(Amazonでも扱っている)。

とはいえ、ウェブブラウズや音楽鑑賞等の軽い処理では、M4 Mac miniの消費電力は12W~20Wを超えることはない。Whiskey(macOS上でWindowsアプリを起動するソフト)+Steamを実行しているときでも、25Wを超えることは一度もなかったという。最大100Wの電源であれば、十分に余裕があるわけだ。

ディスプレイ代わりとしたのは、空間コンピュータApple Vision Proだ。標準機能のMac仮想ディスプレイモードを使うだけだが、先にMac miniの電源を入れて、Bluetoothや有線キーボードでログインしておく必要がある。

この場合、iPadをSideCarによりディスプレイ代わりにする選択肢はない。なぜなら、SideCarはあくまで「2台目」の画面であり、他に外付けディスプレイを接続していないと使えないからだ。一応、MacのHDMI端子にドングルを指して回避する方法はなくはない。

その結果は、すべてうまく機能したという。Apple Vision Proに給電しながら稼働させると2時間ほどでバッテリー切れになったが、その間Mac miniは常に12W~15Wの消費電力を維持していたとのことだ。

M4 Mac mini+モバイルバッテリー+Vision Proの総重量は、およそ2kg程度だ。それより軽いMacBookをなぜ購入しないのか?との疑問に対して、ライターは「MacBookの価格の大半はディスプレイだ」「すでにApple Vision Proユーザーであり、ディスプレイをあまり活用するつもりはない」と答えている。

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