犠牲が大きすぎるような

「iPhone 17 Air」、6mm以下の超薄型?代わりに物理SIM非対応&スピーカー1つの可能性

Image:Daria Gromova/Shutterstock

アップルが開発中と噂される超薄型の「iPhone 17 Air」につき、ニュースメディアThe Informationが詳細なレポートを公開し、いくつかの仕様を明らかにしている。

同メディアは独自の情報源を持つことで知られ、アップルの未発表製品にも詳しい。空間コンピュータApple Vision Proについても、正式発表の数年前から正確な仕様や予想図を報じていた

今回の記事によると、iPhone 17 Airのプロトタイプは厚さが5~6mmであり、史上最薄のiPhoneになるという。「iPhone 16」標準モデルが7.8mm、「iPhone 16 Pro」が8.25mm、これまで最も薄かった「iPhone 6」が6.9mmである。

ただし超薄型デザインにより、いくつかの設計上での妥協が迫られるという。

まず試作機では、物理SIMカードトレイが搭載されていないとのこと。まだ最終決定はしていないというが、完全にeSIM専用機になる可能性があるわけだ。すでに米国向けモデルは、iPhone 14以降ではSIMカードトレイがなくなっているが、日本を含めて他の国や地域ではまだ健在である。

ちなみに、中国向けiPhoneから物理SIMを排除するのは難しいと思われる。The Informationは、eSIMは通信事業者が各ユーザーの個人IDを確認できないリスクがあること、中国では「すべてのモバイルユーザーに対して実名登録を義務付けている」ためApple WatchとiPad以外はeSIMをサポートしてないとの専門家の説明を伝えている。

そして他のiPhoneでは端末上部(自撮りカメラ近く)と底部に1つずつ、計2つスピーカーが内蔵されているが、本製品には内部にスペースが足りないため、上部のスピーカー1つだけになるとのことだ。

また以前から噂されていた通り、iPhone 17 Airにはアップル独自開発の5Gモデムが搭載されるという。しかし、それはクアルコム製ほど「パフォーマンスが良くなく、ピーク速度は遅く、セルラーネットワークへの接続を維持する能力は少し信頼性が低い」とのこと。さらに5Gミリ波にも対応しないという。

当然ながら、この薄型デバイスは現行のiPhoneよりも「小型のバッテリー」を搭載することになるが、最終的にバッテリー持続時間がどれほどになるかは不明である。

最後に、iPhone 17 Airの背面には「大型の中央に突出したカメラ」が1つ搭載されているとのこと。他のiPhone 16モデルには背面カメラが2~3つ搭載されており、つまり標準モデルよりもカメラの数が少ない。

iPhone 17 Airは現在、Foxconnで初期の生産試験段階にあるという。アップルは超薄型の筐体に十分なバッテリーと一部のパーツを収めるのに苦労しているようだが、発売が来年秋とすれば、克服する時間はまだ十分にあるだろう。

これまでの噂を総合すれば、iPhone 17 Airは6.6インチ画面、アルミニウム制フレーム、「A19」(非Pro)チップ、Face ID、ダイナミックアイランド、48MPの背面カメラ1台、24MPの前面カメラ、Apple Intelligence対応のためRAM 8GB搭載、といったところだ。

要は「全般的な性能は標準モデル並み(カメラはそれ以下)、超薄型のみが付加価値」となるが、それでいてProモデルよりも高価になるとの予想もある。これまでのminiやPlusモデルの売上が期待外れだったために投入されると見られているが、ユーザーの反応が興味深いところだ。

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