コンパクトになって新登場

文字起こしから要約まで。GPT-4o対応のAIボイスレコーダー「PLAUD NotePin」

編集部:平山洸太

「PLAUD NotePin」

Nicebuild LLCは、GPT-4o搭載のAIボイスレコーダー「PLAUD NotePin」を12月上旬に発売する。価格は28,600円(税込)。2つの利用プランが用意され、無料のスタータープランでは月300分、年12,000円のプロプランでは月1200分の文字起こしが行える。

ワンタッチで音声を録音し、文字起こしから要約、マインドマップ作成まで行えるというボイスレコーダー。コンパクトなデザインを採用しており、これにより「マグネットピン」「ネックストラップ」「リストバンド」「クリップ」の4通りの装着方法を選べるようになっている。録音の開始/停止は、本体を指で長押しタップするのみで行える。

リストバンド
ネックストラップ
マグネットピンで装着している様子
プレートをマグネット固定する仕組みとなっている

同社からは、すでに先行してカードタイプの「PLAUD NOTE」が発売されている。今回のPLAUD NotePinはそのバリエーションモデルのような扱いで、基本的に使える機能は同様だ。なお、形状的にスマートフォンに固定できないことから、PLAUD NOTEで使える通話録音には対応しない。

「PLAUD NOTE」

PLAUD Noteシリーズの大きな特徴が、音声を録音するだけではないという点。AIを活用することにより、録音したデータから文字起こし、要約、マインドマップ作成まで行えるようになっている。文字起こしにはOpenAI社の音声認識AI「Whisper」を使用し、59か国以上の音声データに対応。発話者の識別もでき、ラベルで誰が何を言ったかを表示できる。

デバイス自体は録音に特化しており、主な文字起こしなどの処理は、スマートフォンのアプリを介してクラウド上で行う。そのため、1時間の録音データであれば約5分ほどの処理時間が必要とのこと。またクラウド上で処理するため、完成したデータはアプリだけでなくブラウザからも閲覧できる。

さらに、文字起こしした音声データから、自動的に要約を生成可能。要約に使うAIモデルは、OpenAI社の「GPT-4o」もしくは Anthropic社の「Claude 3.5 Sonnet」から選択するかたち。さらに要約の際にはテンプレートを選ぶ仕組みとなっており、会議、通話、セミナー、商談、講義、インタビュー、さらには医療用の電子カルテ(SAOP)も含めた21種類の用途に合わせて、最適な要約が作れるという。また要約だけでなく、マインドマップも自動作成される。

要約には用途に合わせたテンプレートを選ぶ仕組み
要約されたテキスト。右側には文字起こしのテキストも表示される

同社はビジネス活用における具体的な例を紹介。たとえば不動産販売の関係者は取引内容をデータ化してトラブル防止に使ったり、教育関係者であれば授業の内容を録音して保存しておいたり、といった引き合いがあるという。また、アプリに搭載するAIエージェント機能を使うことで、「自分の授業の内容がどのレベルなのか」のフィードバックを受けることもできるとのこと。

想定する使い方のイメージ

本機はハードウェア的には2つのMEMSマイクを搭載。バッテリー容量は270mAhで、40日間のスタンバイと20時間の連続録音が行える。内蔵ストレージは64GBで、最大480日分のデータ保存に対応。外形寸法は21W×51H×11Dmm、本体のみの質量は25gとなる。

グレー、シルバー、パープルの3色展開。なお、販売は自社公式ストアのほか、ソフトバンク銀座でも実施。展示はソフトバンク銀座のほか、期間限定で二子玉川の蔦屋家電+、有楽町のb8ta Tokyoでも行われる。

カラーは3色をラインナップする

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