カリフォルニア州で来年施行の新法に対応

Steam、オンラインストア上でのゲーム購入は注意表記「ライセンスが付与される」を開始

Image:Casimiro PT/Shutterstock

PCゲームプラットフォームのSteamは、同サービスを通じてゲームを購入したする際に「デジタル製品を購入すると、Steam上で製品のライセンスが付与されます」と明記するようになった。

これは米カリフォルニア州で来年より施行される新しい法律に対応するための措置で、ダウンロード販売における「購入」という言葉は、永続的な所有権ではなく、そのゲーム作品をプレイするための「ライセンスの付与」と同義であることを明確化するものだ。

Image:Steam

カリフォルニア州では9月に、ゲームのデジタル購入が一時的なものになる可能性があることを顧客に警告することを義務づける新しい法律「AB 2426」が可決された。これにより、この法律が施行されれば、同州では「購入」契約が実際にはライセンス契約であることを示す十分な注意喚起措置がない限り、「buy」や「purchase」といった文言を使うことができなくなり、またライセンスの利用規約へのリンクを必ず示すことが義務づけられる。

ただし、ゲームプログラムが独立しており、ダウンロードして永久にオフラインでプレイできる仕組みである場合などは、この法律は適用されず、ユーザーは言葉どおりそのゲームを購入し所有できる。ただし、すべてDRMフリーで、オフラインでプレイ可能な形式でゲームを販売するGood Old Games(GOG)のようなサービスならば、ライセンス付与に関する注意書きを掲示する必要はない。

AB 2426が制定された理由としては、Ubisoftがドライブゲーム『The Crew』のオンラインサービスを終了したために、そのゲームを「購入」したはずのプレイヤーが同ゲームをプレイできなくなったり、PlayStationが動画サービスの一部としてユーザーに販売提供していた『Discovery』の番組が、PlayStationとの配信契約の終了に伴い視聴できなくなる問題が発生し、ユーザーから苦情が殺到したことがあったからだと考えられる。また、法律がの施行は来年だが、今回の注意書きを付け足すだけで新しい法律には対応でき、るため、Steamを運営するValveは、先行してグローバルに対応を済ませたのだろうと考えられる。

ちなみに今回追加された注意書きは、Steamの日本語バージョンでも、ショッピングカートの画面を表示すれば、その画面右端に掲示される。

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