使い方を覚えておこう
米国のハリケーン被災地で「iOS 18の衛星メッセージング機能」が活躍。iPhone 14以降が対応
ハリケーン・ヘレンが直撃し、洪水などで130人を超える死者を出している米ノースカロライナ州。ところどころで停電になっているほか携帯電話サービスも打撃を受け、インターネットやスマートフォンが使えない状況が発生し、多くの住民が孤立している。
そんななか、配布されて間もないiOS 18の新機能である衛星経由メッセージが、唯一の連絡手段として役立っているとの報告が相次いでいるようだ。
衛星経由メッセージは、携帯電話サービスやWi-Fiの電波が届かない場所にいる場合でも、通信衛星を介してiMessageやSMSでテキストメッセージを送受信できる機能。誰もがスムーズに利用できるようにするため、写真や動画の送受信は対応せず、また家族に指定している場合を除き、iPhone以外のスマートフォンとはメッセージのやり取りができないなど、いくつかの制限がある。それでも孤立するような状況では、生存確認ができ、誰かの指示を仰げるだけでも、心理的な面で大きな差があるだろう。なお、衛星経由メッセージは衛星通信による緊急SOS機能を持つiPhone 14以降の機種でないと利用できない。
防犯カメラメーカーWYZEのMatt Van Swol氏は、ノースカロライナ州アッシュビル近辺で携帯電話サービスが利用できないものの、iOS 18の衛星経由メッセージを使用してやり取りができているとXに投稿し「まさしく命を救っている」と述べている。
また別のXユーザーも、iPhone 14以降で利用できる「衛星経由のメッセージ」機能により、携帯電話サービスがない場合でも衛星経由でテキストを送信できると、Xに紹介している。
なお、衛星経由メッセージは、携帯電話網の電波がつかめない状態でメッセージアプリを開いた時に有効化するためのプロンプトが表示され、利用可能になる。その後はメッセージアプリでテキストメッセージを送受信するだけだ。衛星経由のメッセージは送信に少し時間がかかる場合があるため、焦らず落ち着いて利用する必要があるかもしれない。また、衛星経由でメッセージを送信しようとしている相手がiOS 18がインストールされていないiPhoneやその他デバイスの場合は、SMSのみが利用可能だ。
日本でも台風や線状降水帯などによる局地的な豪雨が発生しやすくなっている。もしもの時のために、衛星経由のメッセージの使い方を覚えておくと良いだろう。
- Source: Matt Van Swol(X)
- via: BGR
- Coverage: Apple