プライバシー保護を強調

「Apple Intelligence」来月ローンチ。まずは米国英語版から、日本語対応は来年予定

編集部:杉山康介

Image:Apple

アップルは、独自AIシステム「Apple Intelligence」を来月よりiPhone、iPad、Macにて提供開始することを発表した。

Apple Intelligenceは、今年6月の「WWDC24」にて発表されたAIシステム。来月よりiOS 18.1、iPadOS 18.1、macOS Sequoia 15.1にて提供を開始する。

まずはアメリカ英語にてリリースされ、12月にはオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、南アフリカ、イギリスといったアメリカ以外の英語への対応を実施。日本語や中国語、フランス語、スペイン語などの言語には来年対応する予定だとしている。

同社は「Apple IntelligenceはiOS 18、iPadOS 18、macOS Sequoiaに深く組み込まれており、Appleシリコンのパワーを活用して、言語や画像を理解して生成したり、複数のアプリにわたってアクションを実行したり、パーソナルコンテクストにもとづいて、日々のタスクをシンプルにしてよりすばやくこなせるようにする」と説明。

例えば作文ツールを使うと、メールやメモ、Pages、サードパーティ製アプリまで、ほとんど全ての文章を書く場面で校正や要約、言い回しのブラッシュアップなどができるという。

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写真アプリではメモリー機能によって、説明を入力するだけで見たいムービーを作成できるように。また、自然言語で特定の写真を探せたり、ビデオ内の特定の瞬間を探すことも可能。クリーンアップツールでは被写体を改変することなく、背景の不要な対象物を特定して削除できるという。

メモや電話アプリでは音声の録音、書き起こし、要約が可能で。電話中に録音が開始されると参加者に自動で通知が届き、終了後には会話の要約を生成してくれる。

Siriもボイス入力とテキスト入力をスムーズに切り替えながら使えたり、ユーザーが言葉につまづいても話についてきたりと、より自然で文脈に即し、より緊密にシステム体験に統合されるとのこと。

なお、あらゆる段階でユーザーのプライバシーを保護するように設計されていると説明。多くはデバイス上での実行となるが、より多くの処理能力を必要とする複雑なリクエストの際には、Private Cloude Computeがクラウドにまで拡大し、プライバシーを守りつつ演算能力を拡張できるという。

Siriや作文ツールでChatGPTにアクセスするユーザーのためのプライバシー保護も組み込まれており、ユーザーのIPアドレスは匿名化され、OpenAI社はリクエストを保存しないとのこと。ChatGPTのアカウントを作成しなくても無料でアクセスすることが可能だが、自身の持っているアカウントと連携した場合は、ChatGPTのデータ利用に関するポリシーが適用されることとなる。

来月からはまず初期機能が実装され、今後数か月の間にさらに多くの機能が実装される予定となっている。

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