Googleの写真内AI検索機能「Ask Photos」、米国で早期アクセス開始

Munenori Taniguchi

@mu_taniguchi 2024/09/06 12:58

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Googleは今年5月のGoogle I/Oで発表した、写真の中に移っているオブジェクトをAIで認識し、検索に合致する情報を探し出し回答する「Ask Photos」機能を、米国内の一部ユーザーを対象に提供開始した。

Ask PhotosはGemini AIが写真内のオブジェクトやメタデータを解釈し、自然な言葉での検索が可能。これまでもGoogleフォトでは特定の人物や場所、物を検索すれば該当する写真を探すことができたが、Ask Photosではたとえば自分の自動車のナンバープレートなど、より細かく具体的なオブジェクトの検索まで可能になっている。

もっとざっくりした検索もでき、発表の際のデモでは「訪れた国立公園ごとのベストな写真」という文句による検索が披露されていた。ここでいう“ベスト”の判断基準は、照明、ボケ具合、背景の歪みのなさといった項目に加え、それぞれの写真の撮影場所に関する解釈を組み合わせて、写っている景色が国立公園であるかどうかを割り出すのだという。

この機能は検索の文句に該当する写真を探すだけではなく、質問に対する回答を写真の解釈から探し出すことも可能になっている。たとえば、「過去数年の子どもの誕生日のお祝いに選んだテーマ」を尋ねると、AIがパーティに関する写真を調べ上げ「プリンセス」「スーパーヒーロー」などのテーマが関連していたかどうか、そのテーマが最後に使われたのはいつかといった質問にも回答する。

他にもGoogleは「去年キャンプした場所はどこ？」「○○のチケットの有効期限はいつ？」「××のホテルで食べた物は何だった？」といった検索を例として挙げている。

なおGoogleは、Googleフォト内に認識される個人情報は広告には使用されないが、機能向上のため一部の検索ワード（クエリー）を人間のオペレーターが確認することがあると説明している。ただし、プライバシー保護のため個人情報はGoogleアカウントには紐付けられない。さらにAsk Photosによる回答がフィードバックとして提供された場合、不正使用や何らかの問題への対処が必要な場合を除き、人間のオペレーターが確認することはないとのこと。

Ask Photos機能は、現時点では米国内のiOSおよびAndroid版Googleフォトユーザーの一部にのみ提供されているが、Googleはより幅広いユーザー層への展開を予定している。