「PS5 Pro」が初の機械学習搭載ゲーム機に?

「PS6」や次世代「Xbox」は機械学習により技術的飛躍を達成か。現行機の4K/60fpsは誇大宣伝?

Image:Barone Firenze/Shutterstock

ソニーの次世代ゲーム機「PlayStation 6」やマイクロソフトの「Xbox Series X」後継機はまだ正式に発表されていないが、後者は「これまでにない最大の技術的飛躍」を実現すると予告している。両ハードとも2028年以降と予想されているが、すでに基礎設計は始まっている可能性が高い。

こうしたゲームハードの世代交代において、性能の向上が機械学習の助けを借りて実現するだろうと識者が指摘している。

ゲーム映像の詳細な分析で知られる技術集団Digital Foundryのメンバーは、すでにNVIDIAのDLSSや、次期PS5に導入されるソニー独自開発超解像技術「PlayStation Spectral Super Resolution(PSSR)」により、PCとゲーム専用機の両方で兆しが見え始めていると述べている。

ただ現時点では、機械学習の活用は表面をかすめる程度であり、NVIDIA DLSSであればレイ再構成でのノイズ除去(従来は手作業)に使われているに過ぎないという。この技術は素材やテクスチャの品質向上、さらにはジオメトリ処理など数多くの応用が研究されているため、一部はPS6と次世代Xboxと前世代機との差別化に繋がりうる。ひいては、真の4K解像度、60fpsのマシンがついに実現する可能性があるとのことだ。

現行世代のハードも4K/60fpsを謳っているが、Digital Foundryは誇大宣伝であることに疑いの余地はないと述べている。これらの数値を満たすのであれば、ビジュアルをPS4やXbox Oneレベルに落とすことが避けられないとのこと。当初から、主にGPUの処理能力がネックになっているのは分かりきっており、実際にも開発コストが高くつくため使われなかったという。

ソニーとマイクロソフトともに、4Kどころか8K対応を謳っていた。最近のPS5パッケージでは8K表示が消えているとの指摘もあった。

PS5の強化型モデル「PS5 Pro」は9月前半に発表と予想されているが、噂通りPSSR搭載であれば、ゲーム専用機としては機械学習技術の初導入となる。その実力がいかほどかは、まもなく明らかになるかもしれない。

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