今でもコンピューターの代替を目指している?
廉価iPad向け新型Magic Keyboardを開発中?ついにファンクションキー搭載か
アップルがエントリーモデルのiPad(いわゆる無印iPad)向けに新型「Magic Keyboard」の開発を進めており、2025年に発売予定だと著名ジャーナリストが報じている。
Bloombergの名物記者Mark Gurman氏によると、現在アップルのサプライヤーは来年に向けて新たなiPadキーボードの開発に熱心に取り組んでいるという。本製品はエントリーモデルのiPadまたはiPad Air用に設計されたローエンド版になるとのことだ。
この新型Magic KeyboardはM4 iPad Pro専用モデルのような金属製のパームレストなど高価なパーツは備えていないものの、おそらくファンクションキーは搭載すると伝えている。すべてが計画通りに進めば、発売は2025年半ばになるとの予想である。
アップルは数年前にiPad ProのCM「What’s a Computer?」で、万能のiPadがコンピューター(PC)を完全に置き換えるようなアピールをして物議を醸したことがある。iPadで撮った写真に落書きをしてFaceTimeで友達に送信、バスの中で電子書籍のマンガを楽しみ、帰宅して芝生で寝転んでタイピングしているときに隣人に「コンピューターで何してるの?」と訊かれて「コンピューターって何?」と返すというものだ。
実際にはiPad上でクリエイティブな作業やデスクワークを完結させることは難しく、それは最新モデルやiPadOS 18にいたっても解消してはいない。M4 iPad ProのMagic Keyboardはアルミニウム製のケースを備え、内蔵トラックパッドは触覚フィードバックに対応し、ファンクションキー列を追加したりと改良されているが、ひとことで言えば「MacBook Proに近づけた」ということだろう。
すでにエントリーモデルやAirモデル用のMagic Keyboardは発売済みだが、いずれもファンクションキーは存在しない。これがM4 iPad Pro用と同等になれば、ユーザーの不満は和らぐことだろう。
しかし、気になるのが価格だろう。11インチiPad Air(M2)用は4万9800円(税込/以下同)、iPad(第10世代)用は4万2800円であり、iPad本体価格と比べてアクセサリーとは思えないほどの高額さだ。アップルが「What’s a Computer?」の理想を目指すのであれば、価格面での企業努力も期待したいところだ。