周辺機器も共有できる
インテル「Thunderbolt Share」発表。“USBメモリより安全”&“有線LANより高速”に2PC間でデータ共有
インテルはThunderbolt 4および5の帯域幅を利用してデータの高速転送だけでなく、2台のPCを1セットのキーボード・マウスその他の周辺機器で操作する技術「Thunderbolt Share」を発表した。
複数のPCを1セットの周辺機器で操作する周辺機器と言えば、キーボード、マウス、ディスプレイを2台以上のPCで共有、切り替えて使えるKVM切替機があった。また、2台のPCを直接接続して専用ソフトでファイル転送ができる、特殊なUSBケーブル製品もかつては販売されていた。
Thunderbolt Shareができるのもこれらの機器と同様のことだが、当時に比べると現在は転送したいファイルデータの容量が桁違いに大きくなっている。そして、USBメモリーや外付けストレージを用意してのデータ転送は意外に面倒だ。Thunderbolt Shareが使えるならケーブル1本でこれが済む。有線LANでもファイルの転送は可能だが、ほとんどの環境でThunderbolt Shareのほうが高速に転送できると思われる。
USB周辺機器の共有は、実際には片側のPCからもう片側のPCに画面共有・リモートアクセスする機能というほうが正確だろう。画面は最大1080p/60fpsまでで、4Kディスプレイを使用している人には物足りないかもしれない。だが、デスクトップPCからノートPCを操作したい場合などには便利そうだ。
Thunderbolt Shareはインテルが開発した技術であり、ライセンスされたアクセサリーおよびPCが必要。2台のPCをつなぐ場合、少なくとも1台はThunderbolt Shareライセンスを得ている必要がある。なお、USB4ケーブルはThunderbolt Shareケーブルとしては使えない。
ちなみにThinderbolt Shareは、VT-dとWindows User Access Controlをサポートしている。また直接PCどうしをつなぐ方法は、USBメモリーのような紛失したり盗難に遭いやすいデバイスを用いてデータ転送するよりも情報流出などのリスクを抑えることができ、セキュリティ面でもより安全と言えそうだ。
ちなみに、インテルはThunderbolt Share用のアプリケーションを2024年6月初旬にダウンロード提供すると述べている。当初の対応OSはWindows 10およびWindows 11となっている。
- Source: Inte(1) (2)
- via: Tom's Hardware