M3 ProやMaxではなくM3比較

マイクロソフト、Snapdragon X Elite搭載SurfaceはM3 MacBook Air超えの自信アリ?

Image:Sompetch Khanakornpratip/Shutterstock.com

マイクロソフトは5月20日(米現地時間)、「ハードウェアとソフトウェアにまたがるAIビジョン」に関する特別イベントを開催する見通しだ

この場ではクアルコム製Snapdragon X Eliteチップを搭載した「Surface Pro 10」や「Surface Laptop 6」の発表が予想されているが、マイクロソフトはこれらがCPU性能とAI処理の両方でアップルのM3搭載「MacBook Air」を凌駕すると確信している、との噂が報じられている。

The Vergeの情報筋によると、マイクロソフトはクアルコムの新型チップに自信を持っており、いかにM3 MacBook Airよりも高速であるかを示すデモを数多く計画しているという。両社はArmベースチップで長年にわたり提携しながらも、それらの性能は期待外れに終わっていた。ようやく、Windows on Armに求められていた性能を提供できるというわけだ。

これまでMacとWindowsともにインテル/AMD製CPU、つまりx86(32ビット)/x64(64ビット)向けに作られたソフトウェア資産を、どのように動かすかが課題となっていた。

アップルは初のMac向けArmチップ「M1」と共に自動変換メカニズム「Rosetta 2」を導入して、いち早くクリア。かたやWindows on Armも2年前にx64エミュレーションを実現したが、クアルコムはSnapdragon X EliteでほとんどのWindowsゲームがそのまま動くとアピールしている

The Vergeが入手したマイクロソフトの内部文書によると、Snapdragon X Elite搭載PCでは「Rosetta 2よりも高速なアプリケーション・エミュレーション」ができると主張しているという。

マイクロソフト社内では、Snapdragon X Elite搭載デバイスを「次世代AI Copilot PC」と説明し、AMDの最新チップやIntel Core Ultraを搭載した既存のPCとの差別化を意図しているとのこと。Windowsの新AI機能を真っ先に利用でき、「これまでデバイス上で見たり行ったことを何でも検索できる」AIエクスプローラも含まれるという。

また、「次世代AI PC」ではビデオストリーミングも改善され、その先駆けがビデオ通話中の背景ぼかしなどの「Windows Studio 効果」だという。さらにAIにより無料で画像を作成したり、Copilotがプロンプトや回答を改善できるオプションも提供されるとのことだ。

クアルコムはSnapdragon X EliteがインテルのCore Ultra 9 185Hよりも同じ消費電力で41%高速、性能を等しく揃えた場合は消費電力が58%少ないと主張していた。これらが本当であれば、バッテリー持ちが良く、コンセントに繋がなくともサクサク動く「Windows版MacBook Air」が期待できそうだ。

また、インテル/AMD製チップ搭載のモバイルゲーミングPCは、高性能と駆動時間の両立が難しく、Nintendo Switchほどバッテリーが持たないことに泣かされてきた。クアルコムの新型チップが、理想に近いゲーミングPCを実現するのかもしれない。

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