11月30日に納入開始
テスラのCybertruck、1年間は売却禁止に。違反者には5万ドルまたは転売価格を請求
テスラは11月30日より特徴的なピックアップトラック「Cybertruck」の納入を開始するが、このたびテスラ車の購入契約書に「Cybertruckのみ」の追加条項として、1年以内の売却禁止の記述が追加していることが明らかになっている。
新しい購入契約書には、新車購入したCybertruck限定の条項として購入後1年間の売却を禁止することが規定。「お客様が再販規定に違反した場合、当社は車両の所有権の譲渡を妨げるために差し止めを求めることがあり、出なければ5万ドルもしくは販売/譲渡の対価として受け取った価値のいずれか大きい金額を違約金として請求する可能性がある」と記されている。
この追加条項は、先週末にSNSで話題になり始めた。テスラは再販業者がこの条項に違反した場合、以後テスラから車両を購入できなくなる可能性も追加条項に記されている。
ただし、テスラは例外として「正当な理由」のため、初年度にCybertruckを手放すことを希望する一部の人には、例外を認める可能性も示している。ただし、それには書面による同意が必要となり、テスラ側が同意する必要がある。だがこの場合、車両は割引価格で買い戻されるという。割引分としては1マイル走行あたり0.25ドルと、一部消耗品の修理費用が含まれる。
Cybertruckの初年度出荷数は非常に少なく、2024年までは大量生産に移行する予定はない。そのため、テスラは希少性ある注目のピックアップトラックが、転売の餌食になるのを防止したい考えだ。
ちなみに、この種の条項は米国の希少車販売契約においてはわりと一般的に設定されている。たとえば、フォードは2017年のフォードGT発売時、購入契約に2年間の売却禁止条項を記していた。しかしそれに気づかなかったプロレスラーのジョン・シナは購入後数か月でこのスーパーカーを売却した。その結果、シナはフォードから訴えられ、謝罪と売却益を慈善団体に寄付することで手打ちにした事例がある。
テスラは11月30日に、Cybertruckの納車開始を祝うイベントをテキサスのギガファクトリーで開催する予定だ。