小惑星も15万個ほど見つけました
50万個以上の恒星、オメガ・ケンタウリに発見。宇宙望遠鏡「ガイア」3回目の観測データより
欧州宇宙機関(ESA)は、位置天文学用宇宙望遠鏡「ガイア」による観測で、オメガ・ケンタウリ領域で52万6587個の恒星を発見したと報告した。また、約15万個の小惑星も新たに見つかっている。
これは2022年6月に公開された、ガイアミッションからの3回目の観測データの一部に含まれていた。ガイアミッションでは、これまでに180万もの恒星を発見してきている。
観測可能な球状星団の中でも最大のオメガ・ケンタウリは、その幅が約150光年もあり、その中に9つの混雑した領域が存在している。今回ガイアはこれらの最も混雑した領域で、以前に発見されてきた星々よりも最大で15倍も暗い恒星のデータを取得した。この発見はガイアに期待されたポテンシャルを超えるものだという。
新しいデータは、この領域の星空マップの穴を埋めるだけでなく、星がどのように分布し、どのように移動しているかといった、星の形成と成長の過程の理解にも役立てられるはずだ。
ガイアはもともと、恒星の位置を精密に測定し、距離や星々に固有の運動を調べることを目的として2013年に打ち上げられた。そのため、星を新たに発見するために設計されているわけではない。
ただ、その能力は恒星の発見にも非常に有効であり、これまでのデータ公開でも数多くの星が見つかってきた。ガイアの観測データによって、ESAはこれまでになく詳細・高精度な天の川銀河の3次元地図を作成し、起源や今後の進化の推測にも役立てる予定だ。