アップルは原因がハードウェアではなくソフトだと主張

iPhone 15 Proの過熱バグを修正する「iOS 17.0.3」まもなく配信か

Image:Ringo Chiu/Shutterstock.com

先月発売されたiPhone 15 ProおよびiPhone 15 Pro Maxは、高速充電中やゲーム、SNSを閲覧している程度で熱くなるとの声が相次いでいたThe Wall Street JournalForbes等も報じており、アップルもこれらメディアに「iOS 17にソフトウェア更新で対応できるバグを見つけた」との声明を出している。

それから数日後、アップルが「iOS 17.0.3」を内部テストしていることを確認したとMacRumorsが主張している。いつ一般公開されるか不明だが、今週末~来週に提供される可能性が高いという。

アップルはバグを特定したと言いながらも、どこに不具合があったかは明らかにしていない。だが、アップデートによりパフォーマンスが低下することはないと述べていた。また、チタン製フレームが過熱の原因ではないとも明言している。

これは、著名アナリストMing-Chi Kuo氏の「軽量化を実現するため、放熱システムの設計で妥協した」として、ソフト更新による修正も「プロセッサーの性能を下げない限り、改善は限定的な可能性もある」との発言を意識しているようだ。

さらにアップルは、iPhone 15 Proの過熱がサードパーティアプリ更新により「システムが過負荷になっている」ことも一因だと付け加えていた。そこではUberやInstagram、レースゲームのAsphalt 9といった具体的なアプリ名が挙げられている。

また、これらのアプリ開発者と協力して修正に取り組んでいるとのこと。Instagramは9月30日、Uberも10月3日にアップデートを行っているが、どちらも過熱問題には言及していない。

アップルが速やかに対処に乗り出したのは、上記の「放熱システム設計に原因」や「TSMCによるA17 Pro製造の歩留まりが低いため、アップルがチップ品質の基準を引き下げた」など、ハードウェアに問題があるとの推測が飛びかったことが一因かもしれない。それらを放置すれば、リコール騒ぎに発展するおそれもあるだろう。

全てのiPhone 15 Proユーザーが過熱を経験しているわけではなく、どれだけの範囲で影響があるのかは不明だ。実際に修正アップデートが配信されてから、過熱問題が “鎮火” するのか、報告を待ちたいところだ。

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