収録のためストア周辺を閉鎖していたとのこと
アップル、すでに「iPhone 15」紹介ビデオをメキシコシティで収録か
アップルは新型iPhoneを発表する際に、その新機能を紹介する一連の動画を公開することが恒例だ。ここ2年は、街行く人々が新型iPhoneを使う様子を紹介する体裁の「ガイドツアー」(Guided Tour)なる形式が定着している。
次期「iPhone 15」シリーズが9月13日、記事執筆時点から約3週間で発表とみられるなか、そのガイドツアー動画がメキシコシティで収録された可能性が浮上している。
クリエイターのCris Martínez氏はTikTokにて、アップルが8月4日にメキシコシティにある「Apple Antara」店舗の周辺を閉鎖し、動画を収録していたと報告している。もちろん、メキシコ向けの既存モデル広告など、他の何かの可能性もある。
しかし、Martínez氏はそこに見覚えのある人物を発見した。過去2回、新型iPhoneのガイドツアーに出演していたのと同じ俳優である。
この俳優がアップルの動画広告に初出演したのは、おそらくiPhone 13/13 Proのガイドツアーだ。米ロサンゼルスの直営店「Apple Tower Theatre」を舞台に、ストアの従業員を演じ、新型iPhoneの仕様を詳しく説明したり、新機能を実演したりしていた。アップルストア内で撮影されたシーンもあれば、(従業員の制服のまま)街中で歩きながらの場面もある。
翌年のiPhone 14ガイドツアーでも同じ俳優が出演し、舞台はニューヨークだった。まず「Upper West Side」の店舗から始まり、市内を歩きながらiPhone 14と14 Proをデモしていた。
その公開時期から考えて、収録はiPhone 14シリーズ発表前のことだろう。人波をかき分けながら、正式発表前のダイナミックアイランド(画面上部にある楕円状スペース)を紹介しているが、機密を守るためには交通規制をせざるを得なかったはずだ。
そうした前例や、撮影時期を考えると、アップルがiPhone 15の紹介ビデオの舞台にメキシコシティを選んだことは明らかなようだ。そして撮影中にAntaraストアの周辺にいた人々は、発表前のiPhone 15が数mの近さにあるとは思わなかっただろう。
アップルがメキシコで広告ビデオを収録したのは、今回が初めてではない。WWDC 2023のオープニングを飾った「開発者が泡(アイディア)を追いかける」シーンは、メキシコシティの路上で撮影された。
また、今年初めに発売されたiPhone 14/14 Plusの新色を宣伝する「Hello Yellow」動画も、メキシコで撮影されている。
上記のTikTok動画ではiPhone 15の姿が捉えられていないが、アップルの厳重な秘密主義からすれば当然のことだろう。
おそらくiPhone 15発表イベントも、6月のWWDC23と同じく事前収録した動画の配信+Apple Parkにジャーナリスト等を招くリアルイベントになると予想される。すでにアップル幹部らは、新製品をプレゼンする動画の収録を始めているのかもしれない。