開発コード名はトリニティ

「PS5 Pro」、レイトレーシングや演算能力強化で2024年11月に発売か

Image:Mohsen Vaziri/Shutterstock.com

ソニーがPlayStation 5の改訂版をまもなく発表することは、ほぼ確実視されている。その一方で、強化型の「PS5 Pro」が開発中かどうかをめぐっては、識者の間でも見解は分かれてきた。

だが、有名リーカーがソニーは中世代機(次世代機「PS6」に至る前の強化型モデル)の準備を進めていると主張している。

かつてTom Henderson氏は「PS5 ProよりもPS6について多くの話を聞いた」として、PS5 Proの存在については懐疑的だった。しかし、新たに「匿名希望の情報筋」からの話を聞いたとして、詳細を報じている格好だ。

PS5 Pro開発プロジェクトのコード名は「Trinity(トリニティ)」とのこと。ソニーは過去にも『マトリックス』関連のコード名を社内で使っており、たとえばPS4のコード名は「Neo(ネオ)」、PlayStation VRは「Morpheus(モーフィアス)」だったそうだ。

このTrinityは2022年初頭から開発が始まっており、今年(2023年)後半には大半の開発スタジオに開発キットを届けることを目標にしているという。一般向けの発売時期は、2024年11月を予定しているとのことだ。

またPS5 Proが目標とする性能は、4K解像度での改善かつ安定したフレームレート、8K解像度向けの「新たなパフォーマンスモード」、それに「加速したレイトレーシング」だという。これらは、いずれもPS5の弱点を克服するもので、妥当とも思える。またレイトレーシングに関しては、現行モデルの2.5倍の性能になるとの噂話もあった

今回の報告では、具体的にPS5 Proのスペックがどのようになるか、深くは掘り下げられていない。しかし、RAMの転送速度は14000MT/sから18000MT/sに向上し、WGP(ワーク・グループ・プロセッサー)が30個搭載されるとのこと。

WGPとは、大まかに言えばCU(演算コア)2基を含むユニットである。PS5のCU数は36基(Xbox Series Xは52基)だったが、PS5 Proは2×30=60基に増強されるというわけだ。

またHenderson氏は「PS5 Slim」の噂については、現在のところ何も情報がないという。ただし「着脱式ドライブを搭載した新たなPS5が今年後半に発売される見込み」だが、その本体はスリムにはならないという以前の主張を再確認したものだ。

かたやXbox事業トップのフィル・スペンサー氏は、Xbox Series Xの強化型は必要だと感じていないと述べており、そうした要望は来ていないし「いま、すでにあるハードウェアで十分だ」との認識である。

しかし、いったんPS5 Proが登場し、8Kディスプレイやテレビの普及率が高まれば、おのずと「要望」も高まる可能性がある。マイクロソフトは「PS5 Slim」にも言及していたが、PS5 Proの噂にも何らかの反応を示すのかもしれない。

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