秋にはUSB-Cに替えた(だけの)新パッケージが発売かも

次期AirPods、聴力や体温の測定機能を搭載か

Image:Mohd Syis Zulkipli/Shutterstock.com

アップルは健康関連機能に力を注いでおり、Apple Watchにも次々と新たなセンサー類が搭載されてきた。その次と目されているのがAirPodsであり、少なくとも社内で新機能の開発に取り組んでいることは間違いなさそうだ

その最新情報として、次期モデルの一部に聴覚の健康チェックと体温測定機能を搭載する準備を進めていると著名ジャーナリストが主張している。

アップルの未発表製品に詳しいBloombergのMark Gurman記者によれば、同社はユーザーがどの程度聞こえているのか判定できるよう、様々な楽曲やサウンドを再生する聴力検査機能の開発に取り組んでいるとのことだ。

これは「Apple Watchの心電図アプリが心臓の異常をチェックできること」に例えられており、ユーザーが自覚的にアプリを起動する(自動チェックと通知ではなく)方式となるようだ。

すでに他社製品には聴力検査機能を備えるものもあり、たとえばJabra Elite 75tはヒアリングテスト機能があり、自分の聴力に合わせて音質を最適化できる。また今年初めに発売されたNothing Ear(2)も多様な音を再生して「聞こえる」「聞こえない」を判定し、ユーザーに合ったサウンドプロファイルを作成できる。

Gurman氏によれば、アップル社内ではAirPodsにセンサーを追加し、外耳道から体温を測定できる新機能に取り組んでいるという。

そこから得られるデータは、Apple Watch Series 8/Ultraがユーザーの寝ている間に手首から収集するものよりも正確だそうだ。今のところ体温データは妊活等に使われているだけだが、将来的には風邪やその他の病気に罹っているかどうかを判断する用途も考えているようである。

さらにFDA(米食品医薬品局)が補聴器を検査や処方箋なしで店頭販売を認めたことで、アップルはAirPodsを補聴器としても位置づけることを模索しているという。最近のAirPodsには騒がしい場所で話を聞き取れる「ライブリスニング」や「会話を強調」といった聴覚を補う機能が追加されており、将来これらが前面に押し出されるとの予想もあった

これら健康関連機能を搭載した新モデルは「数か月、あるいは数年先」とのこと。おそらく新機能はハイエンドモデルに先に採用が予想されるが、AirPods Pro(第2世代)は昨年秋に発売されたばかりであり、しばらく後継モデルは期待できないだろう。

それよりも早く、今後のAirPodsシリーズ全般に他の変化があるという。充電ケースのLightningポートがUSB-C端子に置き換えられることだ。アップルが次期「iPhone 15」シリーズの全モデルをUSB-Cに移行させ、その後にAirPodsなどアクセサリー機器も続くことは複数の情報源が予想している

つまり2023年末から(あるいはiPhone 15シリーズ発表と同時に)、イヤホン本体のハードウェアは同じまま、同梱される充電ケースがUSB-Cに変更された新パッケージが登場することになりそうだ。

もっとも、アップルは隠してセンサーを搭載しつつ後にソフトウェアアップデートで有効にする場合もあり(HomePod miniの温度と湿度センサーなど)、iOS 17リリースと同時にAirPodsの新機能も解禁されると期待したいところだ。

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