スマホ「Fun+ 4G」は約2.5万円
米モバイルブランド「Orbic」日本上陸。スマホやタブレットなど4機種投入
米国発のモバイルデバイスブランド「Orbic」は、6月から日本市場への参入を発表した。参入にあたり、まず4Gスマートフォン「Fun+ 4G」、4Gタブレット「TAB 8 4G」および「TAB 10R 4G」、ワイヤレスイヤホン「Orbic Ear Buds」とアクセサリーを6月下旬から順次発売する。
Orbicは2006年にニューヨークで創業。2019年からは米国最大手の電気通信事業者であるベライゾン・モビリティに採用され、これまでに15機種が展開されてきたという。
同社は開発拠点をアメリカ、台湾、インドに持っており、生産拠点はインド、一部中国に置いている。また北米以外では2022年のオーストラリアを皮切りに海外参入し、日本でもJapan Orbic合同会社を立ち上げた。
Fun+ 4G
はじめてスマートフォンを使用するユーザーに向けた基本的な機能を搭載し、シンプルなユーザーインターフェイスで使いやすいというスマートフォン。ブルーとホワイトの2色をラインナップする。想定価格は24,800円(以下、税込表記)。
ディスプレイは6.09インチ/1560×720で、プロセッサーにはQualcomm Snapdragon 680 4Gを搭載。メモリ容量は4GB、ストレージ容量は64GBとなる。また、1TBまでのmicroSDに対応する。OSはAndroid 12。
背面カメラは16MPのメインと2MPのマクロで、前面カメラの画素数は8MP。背面には指紋認証センサーを備える。また3.5mmのヘッドセットジャックも搭載する。
バッテリー容量は4,000mAhで、急速充電とワイヤレス充電には対応しない。またFelicaとNFCについても非対応となる。外形寸法は約161.8×73.6×9.83mm、質量は約192g。IP54の防水規格に対応する。
なお、後述するタブレットも含めて、同社製品には2年間のセキュリティアップデートが保証されているとのこと。2か月に1回の更新が行われており、これによってセキュリティを確保するとしている。
TAB 8 4G
HD+(1280×800)ディスプレイを採用する8インチタブレット。4Gネットワークに対応するほか、4,300mAhのバッテリーによって一日使えるとアピールする。想定価格は27,800円。
プロセッサーにはQualcomm Snapdragon 680 4Gを搭載。メモリ容量は3GB、ストレージ容量は32GBとなる。また、1TBまでのmicroSDに対応する。OSはAndroid 12。
背面カメラの画素数は13MPで、前面カメラは5MP。本体側面には3.5mmのヘッドセットジャックも搭載する。外形寸法は約205.8×128×9.25mmで、質量は約416g。IP52の防水規格に対応する。
TAB 10R 4G
10.1インチのHD+(1280×800)ディスプレイを採用するタブレットで、Mil-810-STD相当の堅牢性とIP65の防水防塵性能に対応する。想定価格は39,800円。
プロセッサーにはQualcomm Snapdragon 680 4Gを搭載。メモリ容量は4GB、ストレージ容量は64GBとなる。また、1TBまでのmicroSDに対応する。OSはAndroid 12。
背面カメラの画素数は13MPで、前面カメラは8MP。本体側面には3.5mmのヘッドセットジャックも搭載する。外形寸法は約260×173.6×9.6mm、質量は約690g。
また、付属品としてORBIC スタイラスペンが用意されており、これを使うことで、手袋をしている際にも操作できる。さらに別売アクセサリーとしてキックスタンドも展開され、20度のタイピングポジションと60度の視聴ポジションを切り替えて利用できる。
Orbic Ear Buds
クリアな通話音声通話とサウンドを楽しめるというワイヤレスイヤホン。片耳使用にも対応する。想定価格は4,800円。
プロセッサーにBT8926Bを搭載し、BluetoothコーデックはSBCとAACをサポート。イヤホン単体の音楽再生時間は5時間、通話時間は4時間となる。
“リアルな価値”を提供する
本日都内で発表会が開催され、Japan Orbic合同会社の社長 兼 米Orbic EVP セールス&オペレーションズのダニー・アダモポウロス氏が登壇。日本展開への意気込みを語った。
Orbicは上述の通り、アメリカ発の企業であり、本国ではスマートフォンやタブレットだけでなく、フィーチャーフォン、ウェアラブル機器、ネットワークサービスなども展開している。
国際進出を開始したのは2022年。まずはプエルトリコに拠点を構えてカリブ諸国、オーストラリアへと展開。そして3つめに選ばれたのが日本であるが、近いうちにヨーロッパや台湾へも進出する準備を進めているという。
同社のブランドコピーは「Be Real.Value. Technology. You.」(リアルな意味のある技術と、お金を払うだけの価値があるものを提供する)。これを実現するために、ハードウェアやソフトウェアの設計、各種テストや認証なども、すべて外注せず自社で行い、品質を確保しているとのことだ。
アダモポウロス氏は日本への展開にあたり、様々な分析を行った。その中で大きいのが、円安が進み輸入製品が値上がっていることであり、また多くのスマホメーカーがハイエンド側へとシフトしている中で、「多くのメーカーが消費者の意向とかけ離れてきている」という。
これに伴い、モバイルデバイスの買い替え頻度は、3年前であれば14か月であったところ、現在は18〜20か月に伸びてきたデータも出ている。その一方で「接続ができるモバイルデバイスの重要性」「スマートフォン、タブレットの需要」が増えていると説明する。
そういった背景を踏まえ、「消費者が必要としているのは、毎日のタスクをかなえていくために必要な基本的な機能、自分たちの毎日に意味のある機能だと思う。それをお手頃な価格で提供することが求められている」とアダモポウロス氏。まさにブランドコピーである「Be Real.Value. Technology. You.」に通じる状況であり、日本でも “リアルな価値” を提供することでシェアを拡大していく構えだ。