最終的な価格や仕様はこれから
タミヤのRCバギー「ワイルドワン」“実物大EV”が2024年発売へ
クラシックカーを子ども向けサイズのミニレプリカに仕立て上げて製造販売する英国のThe Little Car Company(TLLC)は、タミヤが1985年に発売したオフロードRCカー「ワイルドワン」をフルサイズ化し、公道走行可能な電気自動車に仕立て上げるプロジェクトを2021年に公開した。
そして、その初期版となる「Wild One MAX Launch Edition」の納車を2024年初めに開始することがこのほど発表された。この人が乗れるラジコンカー(もはやラジコンではない)は、100台限定の生産予定であり、なかでも「Road pack」仕様車は英国およびEUにおいて公道走行に必要な装備を備えたものになる。
TLLCによれば、発表当初と異なり市販バージョンにはいくつかの変更点があるという。まず、車体は全体的にやや大柄になり、1人乗りだったボディは幅を拡張して2人が乗れるだけのスペースが確保された。まだ最終仕様ではないが、最新の仕様では全長3.6m/全幅1.9メートル/最低地上高270mmとなっている。実用的な変更としてフロントガラスとワイパー機構がオプションで用意される。
またフロントサスペンションはトレーリングアームからダブルウィッシュボーンに変更され、ビルシュタインのダンパーとEibachスプリングが組み合わされる。これによって前方の突起の位置をずらして前方視界を拡げ、歩行者の視認性も良くなった。ブレンボ製オールラウンドディスクブレーキが奢られ、14インチのMaxxisオフロードタイヤが装着される。
コクピットには4点式ハーネスを備えたCOBRAのバケットシートを装備。5インチのデジタルスクリーンが計装関係を表示する。
バッテリーとモーターで走行する点は、オリジナルのRCカーと同じだ。Wild One MAXには着脱可能なバッテリーパックが8個(合計14.4kWh)搭載される。航続距離は明らかにされていないが車重はたったの500kgしかなく、十分な走行距離がありそうだ。走行性能に関しても、発表当時は最高時速30mph(約50km/h)とされていたところが、60mph(約96.5km/h)に引き上げられ、実用性が増している。
なおTLLCは、これから夏にかけてWild One MAX Launch Editionの耐久性およびパフォーマンス面の試験を実施し、最終的な価格発表の際に、その試験で確認されたパフォーマンス数値や最終仕様などを公表予定とのことだ。同社のウェブサイトでは、このマシンの購入希望者に対し100ポンド(約1万7000円)のデポジットで予約申し込みを受け付けている。
- Source: The Little Car Company Wild One MAX
- via: TopGear