上位機から多くの機能を継承
VAIO、「最高に普通のPC」目指したスタンダードノート。14型「F14」と16型「F16」
VAIOは、「PCのあたり前」を見直して「最高に普通のPC」を目指したというノートPC「VAIO F14」「VAIO F16」を6月に発売する。価格は構成によって異なるが直販ストアでの最小構成時の価格は、14型のVAIO F14が131,800円で、16型のVAIO F16が136,800円(ともに税込)。
これまで同社PCはハイエンド機「SXライン」と、アドバンスト機「Sライン」で展開していたが、今回新たにスタンダード機「Fライン」を追加。“スタンダード大画面モバイル”として14.0型ワイド/フルHD/アスペクト比16対9のVAIO F14、“スタンダード大画面ノート”として16.0型ワイド/WUXGA(1,920×1,200)/アスペクト比16対10のVAIO F16を用意した。
なお、16.0型モデルは、同社がソニーから独立して以来では最大サイズの投入となる。また、基本スペックはF14 / F16と共通で一部仕様を法人向けにしたモデル「VAIO Pro BK」(14.0型)と「VAIO Pro BM」(16.0型)もラインナップしている。各モデルともOSは原則としてWindows 11だが、ProモデルはWindows 10にライセンスをダウングレードすることなどもできる。
Fラインの特長は「見やすい大画面」「必要十分な性能」「長持ちする品質・安心」「映りのよいカメラ・聞き取りやすいマイク」という4点だと同社は説明。テレビで動画配信サービスを利用したり、リモートワークで様々なアプリを使用したりウェブ会議を行ったりといった、変化する生活様式に対応できるよう意識したという。
前述のようにVAIO創業以来最大の16.0型を投入するなど大画面化を図りつつも、狭ベゼル化などによって機体全体のコンパクト化にも配慮。質量もVAIO F14で約1.34kg、VAIO F16で約1.65kgを実現し、バッテリー駆動時間も両機共通で最大約16時間と、大画面でもモバイルできるよう配慮している。
最新第13世代インテルCoreプロセッサーの採用や静音キーボード、AIノイズキャンセリングやカメラ画質補正など、上位モデルから様々な機能を継承。一方で、4KディスプレイやハイスピードSSDの選択を不可にしたり、CPUパフォーマンスを向上させる独自の放熱設計やバックライトキーボードの採用を省くなどで低価格化を図っている。また、光学ディスクドライブも搭載していない。
なお、CPUはスタンダード機であることを考慮してUシリーズプロセッサーを採用。Core i7 1355U/Core i5 1334U/Core i3 1315Uから選択できる(※ProはCore i3選択不可)。
新機能「バッテリー節約設定」を搭載。近年、ビデオ会議に代表されるようにCPUが常に使われることが増えているが、独自方式でCPUのパフォーマンスを独自方式で制御するなどで、そうした場合でもバッテリー駆動時の実使用時間を少しでも長くできるようにしたという。
付属のワイヤレスマウスも新設計。A4ノートでは特にマウスの利用が多い傾向にあることから、使い勝手にこだわったオリジナルマウスを用意したとアピールしている。
内蔵カメラは顔認識対応で、認識した顔に合わせて明るさを自動調整。また、カメラを約5度斜め下向きに取り付けることで、画面を見やすい確度に傾けたときにカメラに映る顔が切れにくいよう配慮した。
ビデオ通話においては、前述のようにAIノイズキャンセリングも搭載。ビームフォーミング技術に加えてAIを応用したノイズキャンセリングによって周囲の生活音をキャンセルする。
また、大口径ステレオスピーカーを本体前面に配置。VAIO独自に最適化したDolby Audioによって、ビデオ会議の音声を聞き取りやすくしたり、動画や音楽再生時の音質向上を図っている。
端子類はUSB Type-Aを3系統と、PDやDP Altモードにに対応するUSB Type-Cを1系統、HDMI、有線LAN、microSD、イヤホンジャックを装備。電源端子はUSB Type-Cではなく、従来型の専用ピンによるACアダプターとなる。
同社開発本部プロダクトセンターのセンター長である黒崎大輔氏は、現在のPCはスペック表と価格で語られることが多く、情報過多で選びにくい状況にあるのではないかと指摘。スペックありきでなく、本当に大事な価値を絞り込んだ新基準を提案するべく今回の新製品を開発したとし、Windows PCの定番になれる「最高に普通のPC」を目指したのだとアピールした。
- Source: VAIO