アップルがUSB-C搭載iPhoneをテスト中とのウワサ

アップルがUSB-C搭載iPhoneをテスト中とのウワサ

Image:charnsitr/Shutterstock.com

アップルが来年のiPhone 15(仮)世代でLightningポートを廃止してUSB-Cに切り替えるとの予想は、有名アナリストMing-Chi Kuo氏が数日前に述べたばかりだ。

それに続き、大手メディアBloombergが「実際にUSB-Cポートを搭載したiPhoneをテスト中だ」という噂を報じている。

アップルの内部情報に詳しいMark Gurman記者によると、同社がUSB-Cに切り替えるのは早くても2023年であり、今年のiPhoneは引き続きLightningポートを搭載しているそうだ。こちらの見通しも、Kuo氏の「2023年のiPhone 15(仮)世代でUSB-Cに切り替えられる」という情報と一致している。

アップルがiPad Pro(2018)にUSB-Cを採用して以来、iPhoneでもUSB-Cに移行するとの噂は数年ものあいだ繰り返されてきた。たとえば台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesも「2019年のiPhoneにはUSB-Cが採用される」と報道していたこともあった。

さらにThe Wall Street Journalははるか前に、「有機EL搭載のiPhone(後のiPhone X)にUSB-Cポートがある」と報じていたこともあるが、未だに実現していないのはご存じの通りだ。

ここに来てアップルがUSB-Cポート採用を検討しているのは、欧州でスマートフォンを含めたデジタル機器の充電端子をUSB-Cに統一する動きが本格化し始めたためかもしれない。

同社は技術革新を抑制するとして反対声明を出していたが、風向きが怪しくなっているのだ。

もしもEUでUSB-C統一法案が成立した場合、アップルは欧州向けに特別仕様のUSB-C版iPhoneを出荷するか、ないしはすべてのiPhoneをUSB-Cに移行するか選ぶことになると予想される。

その地域の法制度に沿った特別仕様のiPhoneでは、すでに中国・香港・マカオ(eSIMが利用できないため)向けの「デュアル物理SIM」バージョンという前例がある。

USB-Cポートに移行すれば、Lightningポートよりも充電やデータ転送の速度が向上することになる。さらに、すでにUSB-Cを採用しているMacやiPad用のアクセサリーも一部を流用できるだろう。

またGurman氏は、iPhoneがUSB-Cに移行する場合は、アップルがLightningポートを備えたアクセサリーに接続できる変換アダプターを出すとも予想している。

初登場から10年目を迎えたLightningはUSB 2.0相当の速度しか出ないだけに(USB 3.0相当になる改良版の噂もある)アップルも潮時だと考えているのかもしれない。

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