Windows PC用のApple TVとApple Music専用アプリも配信予定
Windows PCからiCloud写真に直接アクセス可能に。11月に提供予定
米マイクロソフトは12日(日本時間)のSurface新製品発表イベントにて、2023年にApple TVとApple MusicアプリをWindows PCに提供することを発表した。今年後半に早期プレビュー版が、Microsoft Storeで公開される予定とのことだ。また13日現在、すでにXbox向けApple Musicアプリの提供が開始されている。
さらに注目が集まっているのは、Windows 11の「フォト」(写真)アプリにiCloud写真が統合されることだ。Windows 11 PCユーザーは、Microsoft StoreからiCloud for Windowsアプリをインストールし、iCloud写真との同期を選択するだけで、今後は純正写真アプリ内からiCloud写真ライブラリに直接アクセスできるようになる。
すでにWindows PCではiCloud for Windowsアプリを通じてiCloud写真をダウンロードできた。つまりiCloud写真はあくまで「外部サーバーにある」扱いだったが、純正写真アプリとの統合により、WindowsユーザーもMacでiCloud写真を楽しむような、よりリッチな体験が提供されることになる。
このWindows写真アプリとiCloud写真ライブラリの統合は、すでにWindows Insiderでは利用可能で、11月にはすべてのWindows 11に提供される予定だ。
またApple TVとApple Musicの専用アプリは、そもそもWindows PC用に提供されていなかった。Apple TVについてはWebブラウザ経由で「tv.apple.com」へのアクセスが推奨され、Apple Musicは「music.apple.com」かiTunes for Windowsを使うことを迫られたが、どれも使用体験は良好には程遠かった。
長年にわたりアップルは自社サービスをiPhoneなど自社ハードウェア独占とする傾向があったが、今回の動きは一大転機とも言えそうだ。これにつき、米9to5Macは同社がハードウェアの販売よりもサブスクリプションの収入を優先しているため、自社サービスをより多くのプラットフォームに拡大する方針だと分析している。
特にApple TVの場合、2023年からMLS独占配信などスポーツ関係の契約を手広くしているため、より多くのプラットフォームに提供することが課題となっているはずだ。次期iOS 16.1ではiPhone 14 ProモデルのDynamic Islandにライブアクティビティが統合され、「ディスプレイの上部に小さなスコアボード」が表示可能となる予定だ。