おおっぴらに盗撮できてしまう商品をどう扱うか
ノルウェー政府、カメラ付きスマートグラスに「より厳格な規制」求めると発表。盗撮行為

ノルウェー政府は、最近のプライバシー侵害への懸念を鑑み、カメラ付きスマートグラスに対し「より厳格な規制」を求める方針を発表した。そして官民双方に対し「独自のガイドラインを検討する」よう促している。
ノルウェーデジタル化・公共ガバナンス大臣のカリアンネ・トゥング氏は、「新たなテクノロジーによって人々のプライバシーとデータ保護が脅かされている現状を認識しているため、スマートグラスや類似のデバイスを現在よりも厳しく規制していく」「例えば、公共の場で他人の顔を認識するような機能を禁止することも考えられる」と述べている。
最近はMetaのスマートグラスに関して、搭載するカメラ機能を悪用した迷惑行為が相次いで報告されているが、この手の問題は今に始まったわけではない。2014年にはGoogleが発売したGoogle Glassを使用しての盗撮行為への懸念がわき起こり、公共の場で同製品を装着している者に対して「Glasshole」というあだ名が付けられたことがあった。
また、スマートグラスを使った盗撮行為を規制しようとする動きは、関連するトラブルが発生しやすいナイトクラブやフィットネスジム、コンサート会場などで、運営企業が独自の使用禁止ルールを定める例が増加している。
ただ、米国ではTikTokなどで問題視されている、スマートグラスを悪用して女性を無断で撮影する動画を見た中高生が、これを真似て、学校で女子生徒に嫌がらせをしたり、教師に対して面倒を起こしたりして、それを撮影するといった事例も報告されている。
Metaは、スマートグラスのカメラを使用する時に点灯するLEDランプを壊したり、点灯しないように改造したりする行為を取り締まることで、無断でだれかを盗撮する行為を取り締まろうとしている。だが、そもそも撮影中を示すLEDが点灯していても、すべての人がそれに気づくわけではない。
上記の学校での事例でも、撮影されていることに気づいているのは、そこに映っている人のうちのわずかでしかないとされている。
Metaのウェアラブル担当副社長アレックス・ヒメル氏は、デジタルニュースメディアSemaforに対し、すでに販売されたスマートグラス製品の0.1%未満で、撮影中を示すLEDへの改ざんを検出し、カメラ機能を無効化したと述べている。
具体的な本数ではなく、パーセンテージで表したところに問題を小さく見せる意図があると受け取れなくもないが、これに対しSemaforは、販売台数から推定して、その数が数千台におよぶと報じた。
また、いくらMetaが対策をしたところで、ほかにも同種のカメラ搭載ウェアラブル製品を製造販売する企業は存在する。GoogleはAndroid XR搭載スマートグラスを発表しており、アップルもこのカテゴリーへの参入を計画中とうわされている。
結局、「変態メガネ」という不名誉な別名の原因にもなっている迷惑行為をなくしていくには、法的な規制や業界による自主的な規制を整備するのがもっとも効率的であるようにも思える。各国や業界の今後の動向に引き続き注目したいところだ。
- Source: Euronews
- via: Digital Trends Gizmodo
- Coverage: Futurism
