アップルの主張と矛盾?
中国CXMT製メモリ、割安どころかサムスン超え。AI需要で強気

中国の大手メモリメーカーCXMTが手がける「低価格」のはずのDDR5メモリが、AI需要の急拡大を背景に、サムスン製よりも高価になっていると報じられている。
2025年後半から2026年にかけて、手頃な価格でDDR5メモリを入手することはほぼ不可能となった。こうした状況を変える存在として注目されていたのが中国製DRAMである。CXMTやYMTCといった現地企業が国際市場に参入すれば、終わりの見えないメモリ価格の高騰に歯止めがかかるとの期待もあった。
しかしReutersによると、CXMTは64GB DDR5サーバーモジュールの価格をサムスンの同等品より高く設定し、中国のスマートフォン・ノートPCメーカーであるHuaweiから値引きを求められても、応じなかったという。
米Notebookcheckも、CXMT製チップを搭載した64GB DDR5-5600 RDIMMの小売価格が、現在1万8999元(約2800ドル)に達していると報じている。同じ仕様のサムスン製RDIMMよりも高い水準である。
CXMTは徐々に市場での影響力を強め、テクノロジー業界における交渉力を高めている。その評価の高まりを受け、上海市場への上場後には株価が466%急騰し、中国株式市場の上昇率トップに躍り出たという。
一方、ヘッジファンドTrinity Synergy Investmentsの運用責任者であるYuan Yuwei氏は、同社の評価について「CXMT株は高すぎるうえ、投機の匂いがする。この楽観論が持続可能とは言い難い」と率直に述べている。
また、CXMTは依然としてサムスン、Micron、SK Hynixよりも古い製造プロセスを採用している点にも注意が必要だ。そのため、同社製メモリは消費電力が大きく、ピーク性能でも劣るほか、オーバークロック性能も限られているとされる。それでも多くのサーバー顧客は、性能よりも安定した供給を優先するため、こうした弱点をおおむね許容するとみられる。
とはいえ、アップルもCXMT製メモリの採用を視野に入れていると、たびたび報じられてきた。米国防総省のブラックリストに掲載されている同社からメモリを調達するため、アップルは、実現すれば米国における消費者向け製品の価格も引き下げられると主張しているとの報道もある。
しかし、CXMTが強気の価格設定を維持し、しかも性能面でサムスンやMicron製に劣るのであれば、アップルも採用方針を再考せざるを得ないのかもしれない。
- Source: Reuters
- via: Notebookcheck
