Metaが批判されている最中でもあり
アップルのAIグラス、来年6月に初披露か。プライバシー対策で発売先送り

アップルが長らく開発を進めてきたAIスマートグラスについて、2027年末までの発売を見据え、来年6月のWWDCで発表することを目指しているとBloombergが報じている。
同社がWWDCでAIグラスを発表しながら、開発者向けのソフトウェア開発環境を提供しないとは考えにくい。そのため、本製品はアップル純正機能だけに限定されず、サードパーティ製アプリにも対応する可能性がある。
これが実現すれば、2023年のApple Vision Proの発表と非常によく似た流れになる。Vision ProもハードウェアとOSが先行公開され、開発者がアプリを開発できる環境を整えたうえで、最終的なハードウェアが後から発売された。
Mark Gurman記者によると、当初は今年後半の発表と2027年初頭の発売が予定されていたという。それが延期された理由の一つは、プライバシーへの懸念を解消する取り組みが続いているためだ。Metaなどの既存製品は、カメラを搭載したスマートグラスによるプライバシー侵害を懸念する人々から批判や反対を受け、一部の施設では使用禁止にもなっている。
今回の報道によると、アップルは複数の選択肢を検討している。カメラをまったく搭載しないデバイスをテストしているほか、ソフトウェアによる解決策も模索しているという。
後者は、完全なカメラシステムを搭載しながらも、写真や動画を一切記録できないようにする案である。この場合、カメラはユーザーの周囲の世界を認識し、そのデータを物体や場所を識別するAIツールへ入力する目的だけに使用されるという。
これはアップルが「カメラ搭載AirPods」で計画している仕組みに近く、iPhoneのビジュアルインテリジェンス機能を発展させるものになるとされる。さらに社内では、「現行製品には存在しない、多数の新しいハードウェアおよびソフトウェア関連のプライバシー機能」を試作しているとも報じられている。
こうした措置は、カメラ付きスマートグラスの大きな魅力である写真や動画の撮影機能を封じる可能性がある。とはいえ、アップルは強固なプライバシー保護を製品価値の柱としてきた企業である。その信頼が損なわれた場合、他社以上にブランドイメージを毀損するリスクは大きく、慎重な姿勢を取るのも理解できる。
初代AIグラスにはディスプレイは搭載されない見込みだが、音楽再生やSiriとの会話、通話などには対応すると予想されている。また、競合製品との差別化を図るため、独自性のあるファッショナブルなデザインを採用すると見られている。
