自社グループ内のGalaxyにも値上げ圧力
アップル、メモリ値上げ「2倍」容認との報道

AIブームによるメモリ不足で価格が急騰するなか、アップルがサムスンから調達するiPhone用メモリについて、前四半期比で2倍の値上げを受け入れたと報じられている。
韓国メディアDealsiteによると、サムスンのDS(半導体事業)部門は当初、アップルに対して60%の値上げを狙い、交渉の過程で100%増を提示したという。これに対しアップルは、その100%増をそのまま承諾したと伝えられている。
背景には、AI向けHBM(超高帯域DRAM)への生産シフトにより、モバイル向けLPDDRの供給が逼迫している事情がある。さらにSK HynixやMicronなど主要メモリサプライヤーもHBM重視の姿勢を強めており、アップルは安定供給を優先してサムスン依存を高めざるを得ない状況にある。
実際、今年初めにはアップルやGoogleなどのハイテク大手が、サムスン工場近くに購買担当者を常駐させ、2〜3年に及ぶ長期供給契約(LTA)を結ぶために日参しているとの報道もあった。
メモリ価格の高騰は極めて急激だ。2025年初頭には12GBのLPDDR5Xモジュール(iPhone 17 Proモデル搭載)が1個あたり約25〜30ドルだったのに対し、年末には約70ドル前後にまで上昇したと複数メディアが伝えている。さらにアップルはサムスンからLPDDR5X 1bチップを約1300万個発注したとされ、これが2026年第1四半期に出荷され、第4四半期発売のiPhone 18シリーズに採用される見込みである。
仮に1パーツあたり40ドル以上の値上げが1300万個規模で発生すれば、単純計算でコスト増は数十億ドルに達する。それでもアップルはコスト増を自社で吸収し、失われた利益をサービス部門で回収すると著名アナリストは予測している。スマートフォン競合他社がメモリ高騰で混乱するなか、逆に市場シェア拡大、ひいてはサービス増収につなげる狙いとみられる。
一方、サムスンのDS部門は、Galaxyスマートフォンを担当するMX部門に対しても長期契約ではなく四半期契約で価格を引き上げているという。同じグループ内でも優遇はなく、Galaxyスマホにも同水準の値上げ圧力がかかっているようだ。
