SoIC-mHパッケージング採用のため
次期Macbook ProでCPU/GPUのコア数を選べるように? 購入フロー変更から見える狙い

アップルは先週、Macのオンライン購入フローを変更し、事前に用意された構成オプションを廃止した。現在は「購入」を選ぶと、すぐにカスタム構成画面へ進む仕様になっている。
この変更は、アップルがM5 ProおよびM5 Max搭載Macにおいて、CPUとGPUのコア構成を個別に選択できるようにする準備ではないかとの見方を呼んでいる。
従来は、製品紹介ページの「購入」ボタンを押すと、チップ、RAM、ストレージの組み合わせによるプリセット構成が表示されていた。ユーザーはまず「選択」をクリックして開始構成を決め、その後に細かくカスタマイズするか、あるいは初期構成のまま購入を進めることができた。

しかし現在は、画面サイズからプリインストールするソフトウェアに至るまで、すべてを最初から自分で選択する必要がある。この点は、シンプルさを重視してきたアップルの従来のアプローチから見ると、やや後退した印象を与える。

米メディア9to5Macは、この変更について、M5 ProおよびM5 Maxが従来型のSoC(System on a Chip)から、SoIC-mH(System on Integrated Chips – Molding Horizontal)へ移行することが背景にあるのではないかと推測している。従来のSoCではCPUとGPUのコア構成が固定されていたが、分離設計になることで構成の自由度が高まる可能性があるというわけだ。
これまでのSoCは、1つの半導体チップ上にCPUとGPUを集積する設計だった。一方、TSMCの先進パッケージング技術であるSoIC-mHは、2.5D構造を基盤とし、異なるチップを水平方向にモールディングで統合する方式を採用している。これにより、SoCよりも高密度かつ低遅延を実現しながら、熱拡散性能や歩留まりの向上が期待できる。
SoIC-mHではCPUとGPUを分離することで発熱源を分散し、熱密度を下げることができる。その結果、フルパワーを維持できる時間が延びる。また、ダイを小型化できるため、単一の大型ダイを用いるSoCに比べて欠陥率が低下し、歩留まりが向上するという利点もある。
アップルのサプライチェーンに詳しいアナリストのMing-Chi Kuo氏は、この技術がサーバー級の設計であり、M5 Pro、M5 Max、さらにはM5 Ultraチップの製造に用いられると報告していた。
このようにパッケージ内でCPUとGPUを分離することで、アップルはCPUとGPUのコア数について、より柔軟な選択肢をユーザーに提供できるようになる。たとえば、CPUコア数を最小限に抑え、その分GPUコアを最大化するといった、用途特化型のカスタム構成も可能になるだろう。
アップルが実際にこうした柔軟なオプションを提供するかどうかは、M5 ProおよびM5 Maxを搭載したMacBook Proが今月中に発売される可能性があるとされており、近いうちに明らかになるとみられる。
- Source: 9to5Mac
