まるでマジックのよう

NVIDIA、240pの“ガビガビなゲーム”を720pにする「Super Resolution」搭載のDLSS 4.5リリース

Munenori Taniguchi

Image:zWORMz Gaming/YouTube

NVIDIAは、電子技術見本市のCES 2026で発表した超解像技術の最新バージョン、DLSS 4.5をリリースした。RTXシリーズのグラフィックカードすべてに対応している。

DLSS 4.5 は「より鮮明な映像と時間的安定性の向上を実現」するとうたう第2世代Super Resolution Transformerを搭載し、400以上のゲームやアプリでゴーストを軽減、アンチエイリアシングを向上させると主張されている。

YouTubeチャンネルのzWORMz Gamingでは、DLSS 4.5を240pや320pといった、通常ならまず使用されることのない低解像度でのゲームプレイ映像に適用し、720pにアップスケーリングした映像を公開した。

この映像からは、ドット絵状態の荒い低解像度なゲーム映像でも、アップスケーリングによって十分ゲームとしてプレイ可能な、自然なディテールを持つ普通の映像にアップスケーリングできることを実験から示している。アップスケールした映像だけを見せられれば、それがもともと240pの映像だとは誰も思わないことだろう。

240pのゲーム画面をアップスケーリングしようとする場合、元の情報が少なすぎ、AIが補完するにしても無理があるのではないかと思える。だが、DLSSはゲーム映像の1フレームだけからアップスケール映像を作り出すのではない。前後のフレームと比較した動きのベクトルや、深度、露出、ジッターといった要素を絡め、それらを継続的に学習するAIによって追加のフレームを描き出すようになっている。

ただ、アップスケーリング技術も万能というわけではない。たとえば表示位置がほぼ固定で、変化も少ないUI表示部分などはさほどきれいにアップスケールはされないようだ。また、キャラクターの髪の毛や木々の枝葉、市街地の電線や金網など、細い線はアップスケーリング処理によって消失したり、ぼやけてしまうことがある。

一方、現実的なDLSSの適用例として720pのゲーム映像を4Kにアップスケールするテストも行われているが、こちらは4Kネイティブの表示には劣るものの「驚くほど鮮明な映像」が得られている。

こうしたアップスケーリング技術は、高解像度でゲームを動かすのが難しい、安価なGPUにおける体験の向上に大きく貢献する。とはいえ、新しいDLSS技術は動作のオーバーヘッドも大きくなるため、RTX 20シリーズやRTX 30シリーズの下位モデルなどでは、期待したフレームレートが得られない可能性もありそうだ。

なお、NVIDIAはGeForce RTX 50シリーズGPU搭載のグラフィックカード向けに、DLSS 4.5にアップグレードされたフレーム生成機能を今春中に導入する予定だ。この機能では、従来のフレーム生成1つにつき最大5つのフレームを追加で挟み込み、最大4K/240Hzのパストレース性能を実現すると謳っている。

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