電気代は普通の給湯器ぐらいかかります
「ビットコイン採掘の排熱で沸かす給湯器」登場。電気代と水道代が実質最大80%オフ

北海道にはデータセンターの冷却に除排雪を活用する企業があるが、米ラスベガスで開催されたCES 2026では、ビットコインのマイニング(採掘)の際に電子機器から発せられる排熱を利用して、お湯を沸かす給湯器が出展された。
ビットコインのマイニングにかかる膨大な計算タスク処理にかかるエネルギーは、コンピューターに搭載されたCPUやGPUその他の半導体チップから熱として放出される。一般的には、この熱は冷却ファンとヒートシンクによって空気中に放出されるわけだが、なかには水冷システムを組み込んだPCも存在する。
Superheatが開発したビットコインマイニング式給湯器「Superheat H1」は、見方を変えれば巨大な水冷式ビットコイン採掘コンピューターとも言える。本体の大きさは中型の冷蔵庫ほどで、キッチンの片隅に配置することも可能なサイズだ。

本体価格が2000ドル(約32万円)と、もともと安価なのだが、Superheat H1の購入者はこの給湯器によるビットコインマイニングの結果から報酬を受け取ることができる。メーカーの主張では「電気代と水道代を最大80%相殺できる」という。
仮に、この給湯器が年間1000ドルを稼ぎ出すとするならば、2年もあれば購入価格が回収できる塩梅だ。Superheat H1の耐用年数は一般的な給湯器と同じ約10年であるため、残りのライフサイクルは利益を生み出す打ち出の小槌になる。ちなみにSuperheat H1の電力消費は通常の給湯器と同程度だという。
Superheatはこのシステムを大規模導入するメリットもアピールしている。たとえば700戸からなる賃貸マンションに導入すれば、運営管理会社には「年間最大98万ドルの収益」が掘り起こされる可能性があると述べている。日本円にして約1.5億円だ。

本当にそんなに都合よくいくのか、実は中身はただの給湯器で、本体内にちょこっとマイニング用のマイコンが挟まってるだけなんじゃないかという気もしないでもない。だが、性能的に通常の給湯器と同じなのであれば、ときどきオマケとして臨時収入があるかもしれないぐらいに捉えることで、購入するきっかけにはなるかもしれない。
逆に、この給湯器を購入したせいで毎月どれぐらいの収益が出ているのか常にチェックしそうな人、ビットコインの価格推移が気になって暴落のたびに眠れなくなりシーツの端を噛み締めてベタベタにしてしまうような神経質な人は、こんな不確定要素をウリにする給湯器を買うよりも、頭にヤカンを乗せておくほうが良さそうだ。
- Source: Superheat
- via: Tom's Hardware
