緊急事態ではありません

NASA、油井飛行士ら4名「ISSから早期帰還」。健康問題で

Munenori Taniguchi

Image:NASA

NASAは、日本の油井亀美也飛行士を含む4名の宇宙飛行士からなる国際宇宙ステーション長期滞在ミッション(Crew-11)を短縮し、早期に帰還させることを発表した。飛行士のひとりに医療上の懸念が生じたためとしつつ、これは緊急事態ではないことをNASAは強調している。

このミッションは2025年8月1日に開始し、約6か月を予定していた。その期間が終わりに近いことも、決定を後押ししたと考えられる。ミッションクルーがISSから離脱する具体的なスケジュールはまだ決まっていないが、今後数日中に発表される見込みだ。

飛行士の医療上の懸念は1月7日に発覚し、当初NASAはこれを理由に、8日に予定されていたゼナ・カードマン飛行士とマイケル・フィンク飛行士による船外活動(EVA)の中止を発表していた。Crew-11の残りの飛行士は油井飛行士と、ロシアのオレグ・プラトノフ飛行士だが、NASAは4人のうち誰に医療上の懸念が生じたのかはプライバシーの観点から明らかにしていない。とはいえ、あくまで容態は懸念のレベルであり、緊急に何らかの処置が必要なものでもない模様だ。

NASAの最高医療責任者であるジェームズ・ポーク博士は、この問題が船外活動やその準備などには一切関係ないと述べた(過去には、宇宙服のフィッティングの問題で生じた軽微な医学的問題でEVAが延期されたことがあったため)。なお、EVAの主要な目的はISSの新型太陽電池アレイの設置準備だった。 

新任NASA長官のジャレッド・アイザックマン氏は、「われわれは常に宇宙飛行士のために正しいことをするつもりだが、今はCrew-11ミッションがその任務を終えたと認識している。彼らはミッションの目標をほぼすべて達成した」と述べ、「いずれにせよ、Crew-12は数週間以内に打ち上げられる予定であるため。宇宙船の準備が整い、天候も良好ならば、Crew-11のクルーを帰還させるにはちょうどよい機会だ」とコメントした。

Crew-12は現在、ミッションに向けた訓練の最終段階にある。NASAは昨年末、アルテミス2号ミッションとのスケジュールの兼ね合いにより、Crew-12の打ち上げ予定を3月下旬から2月中旬に、1か月前倒す形に変更していた。

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