ザッカーバーグ氏のVR自撮りが話題になった直後
Metaのメタバース『Horizon』担当副社長が離職
Facebookの親会社Metaから、6年間在籍したVivek Sharma氏が離職した。Sharma氏はこれまでVRメタバースサービス「Horizon」担当のバイスプレジデントを務めていた。
Metaの広報担当者Bryan Pope氏は「過去6年間のFacebook Marketplace、Gaming、Metaverseチーム全体におけるVivekの貢献に感謝し、今後の成功を願っている」「彼のおかげで、Horizon製品グループは野心的なビジョンを持った強力なチームに成長し、それはまだ始まったばかりだ」「彼が次の章で成し遂げるであろうことに、われわれは期待している」と述べている。
Pope氏は、Sharma氏の後任としてVishal Shah氏が新しいメタバース担当VPとなり、HorizonチームはShah氏の直属として活動することになるだろうと付け加えた。
Metaが開発しているHorizonは、往年の「Second Life」をVR化したようなコアサービス。友達と一緒に新しい場所を発見したり、独自の世界を構築したり、チームを編成してゲームで競ったりできる「Horizon Worlds」のほか、VR業務コラボサービス「Horizon Workrooms」、ライブイベント用の「Horizon Venues」などがあるが、Venuesは最近「Horizon Worlds」に統合された。
しかし、このHorizonに関する最近の一番の話題は、マーク・ザッカーバーグCEOが驚くほど粗末な、VR自撮り画像を公開し、ある種のミーム(meme)と化してしまったことだった。
ザッカーバーグ氏はスペインとフランスでのHorizon Worldsのリリースを宣伝するためにこの画像を公開したのだが、あまりに粗末なサグラダ・ファミリアとエッフェル塔、そしてなにより、10~20年前のゲームキャラクターのように死んだ表情のザッカーバーグ氏のアバターに、世界中からツッコミの嵐が巻き起こった。
その後、ザッカーバーグ氏はこの画像が急ごしらえのものだったと釈明し、人気ゲーム『Fortnite』に出てきそうな雰囲気に更新された新しいアバターを公開した。
Metaにとっては、Sharma氏が会社を離れたり、アバターがミーム化したりといったことは大した話ではない様子だ。
ザッカーバーグ氏はポッドキャスト番組『The Joe Rogan Experience』で、10月には新しいVRヘッドセットを発売する予定だと述べた。またMetaは最近、同社のVR関連ヘッドセットを利用するのにFacebookアカウントを不要とし、専用のMetaアカウントに切り替えた。
とはいえメタバースは、まだ収益を生み出すサービスには至っていない。直前の四半期では、MetaのReality Labs部門は28億ドルの損失を計上している。