LGBTは「公然たる悪魔主義への動き」だそうです

ロシア、Robloxをアクセス禁止に。「LGBTプロパガンダ」だとして

Munenori Taniguchi

Image:Roblox

ロシア政府は、子供から大人まで多数のファンを持つバーチャルワールドゲームRobloxを「LGBTプロパガンダ」ツールだと述べ、同国内でのアクセスをブロックする措置を講じた。インターネット障害を監視しているサイトによると、ロシアでは水曜日早朝からユーザーからゲームへのアクセスに問題があるとの報告が始まっているという。

Reutersによると、ロシアの通信監督機関Roskomnadzorは、同ゲームの開発者が過激派資料的コンテンツや「LGBTプロパガンダ」を配布しており、ゲーム内には「子どもたちに対し精神的・道徳的発達に悪影響を及ぼす不適切なコンテンツが蔓延している」と非難している。

ロシアの裁判所は、LGBTの推進を犯罪とする「LGBTプロパガンダ」法に違反した団体に対し、定期的に罰金を科している。またロシア当局は2023年にこの規制を拡大し、いわゆる「国際LGBT運動」を過激派と宣言し、その支持をテロ容疑に結び付けた。ウラジーミル・プーチン大統領は、同性愛者やトランスジェンダーの権利を保護することが「公然たる悪魔主義への動き」だと主張している。

これに対し、Robloxの広報担当者は「安全確保に深く取り組んでおり、プラットフォーム上の有害コンテンツを検知・防止するための積極的かつ予防的な安全対策を強固に整備している」と説明した。

Robloxは今年第3四半期に1日平均1億5150万人のアクティブユーザーを記録しており、2024年の統計では全ユーザーのうち13歳以下が約40%を占めているという。

ロシアといえば6月に、語学学習アプリ「Duolingo」に対し、同国が「非伝統的な性的関係」と呼ぶものへの言及を削除させていたことも記憶に新しい。今回の動きはDuolingoの事例に続く、同国が「国際的なLGBT運動」と呼ぶものに対する最新の措置となる。

今回のロシアの主張とは関連しないものの、これまでにRobloxのコンテンツに対する懸念が全くなかったというわけではない。

カタール、イラク、トルコといった複数の国々では、同ゲームに主に児童の安全に対する懸念があるとして禁止されており、米国でも保守的なテキサス州やルイジアナ州では、同様の理由で同ゲームに対し訴訟が起こされている。この問題に対してRobloxは、ユーザー生成コンテンツの取り締まりを開始し、新たな年齢制限を追加するなどの措置を講じて対応している。

関連キーワード: