ただし発売後に売り切れた場合、何か月も品切れが続く可能性
Steam Machineは約11万円か。「高すぎず安すぎない」価格になる可能性

Valveの新型リビング向けゲームハード「Steam Machine」は2026年のどこかで発売される予定だが、依然として正式な価格が発表されていない。同社の幹部からは「現在のPC市場から予想される価格帯に近いものになる」と示唆されたに留まっている。要は同等性能のPCを組むコスト帯が目標というわけだ。
そんななか、実際に公表されたスペックに近いPCを組み立てたYouTuberが、700ドル(約11万円)前後になると試算を出している。
YouTubeチャンネルLinus Tech Tipsは、公表された仕様に近いPCパーツを選び出して組み立てている。まったく同じ部品を揃えることはできないものの、これによりSteam Machineのおよその性能と価格の概算を導き出すことが可能となっている。
CPU、GPU、コントローラー、ケース、SSDに至るまで一通りパーツを揃えた結果、過去の最低価格を基準にすれば全体は602ドルで製造できるという推定になった。しかし、現在の市場価格で調達した場合、価格は910ドルになるという。
また、有名ブランドを使わないことで100ドル近く節約できる可能性があり、さらにValveはOEM価格(ブランド抜き価格)で調達できることから、推定コストは700〜750ドルになるとのこと。加えてValveは直販モデルで小売のマージンが不要のため、実際の販売価格は約700ドルが妥当と試算されている。
そしてこの価格帯ならばSteam Machineは競争力のあるお得な製品となる一方で、市場を完全にかき乱すほど安くはないと指摘されている。消費者にとって十分に魅力的であるとともに、既存のPCメーカーとも敵対しない範囲ということだろう。
この推定価格は、一部アナリストが予測していた額よりもかなり好意的だ。たとえばDFC IntelligenceのCEOであるDavid Cole氏は、最大1000ドルになる可能性があると見積もっていた。
その一方で、最近はRAM価格が高騰しており、その影響が懸念されるところだ。ゲーム業界のインサイダー情報に詳しいYouTubeチャンネルMoore’s Law Is Deadでは「Valveが早くから大量のRAMを買いだめしたかどうかは分からない。推測だが、ValveはSteam Machineの初期発売用の在庫を用意していると思う。それらを思い切った価格(お得な価格)で売り出した後、何か月も製造されなくなるだろう」と述べている。
これらの噂や推測が正しければ、Steam Machineは「発売時が最もお買い得」であり、争奪戦となる可能性が高い。
- Source: Linus Tech Tips(YouTube)
- via: VGC
