ユーザーの不満も高まりそう
アップル、純正マップに広告導入か。早ければ2026年に本格展開

アップルが純正の「マップ」アプリに、早ければ来年(2026年)にも広告を導入する計画を進めていると、米Bloombergが報じている。
同社の内情に詳しいMark Gurman記者のニュースレター「Power On」の最新号によると、iOS標準アプリにより多くの広告を掲載する取り組みは「勢いを増している」という。アップルがマップアプリ内に広告を導入するとの見通しは3年以上前から伝えられていたが、その後も水面下で着実に進められていたようだ。
具体的には、レストランなどの事業者が料金を支払うことで、検索結果の上位に自社情報を表示できるプランが提供される見込みだ。この仕組みはApp StoreのSearch Ads(検索広告)に似ており、関連する検索ワードに連動してプロモート枠として表示される形になるという。
アップルはAIを活用して、より関連性が高く有用な結果を提示することを目指しているとのこと。これにより、Googleなど他社サービスを上回るユーザー体験を実現する狙いのようだ。
ただし、Gurman氏はこの方針がユーザーの反発を招く可能性を指摘している。すでにiPhoneがAppleCare+やApple Music、Apple TV、Fitness+(日本未提供のフィットネスサービス)といった有料サービスの「デジタル看板」と化していることに不満を抱くユーザーが増えているという。iPhoneの価格が上がっているなか、見苦しい金儲け主義とみなすユーザーもいると指摘されている。
なお、米国版のStocks(株価)アプリにはすでに広告が表示されているが、日本ではまだ導入されていない。アップルはこうした反応を踏まえ、国や地域ごとに導入時期や内容を調整している可能性もある。
