Amazon EchoとRingの新機能にカズレーザーも驚き。新ラインナップ順次登場

編集部:平山洸太

フォトセッションの様子

Amazonは、10月1日に米国で発表したAmazon Echoシリーズのスマートスピーカー、セキュリティカメラのRingシリーズの日本展開を記念し、メディア向けにイベントを開催した。登場するラインナップおよび税込価格、発売日は以下の通り。

【Amazon Echo】
・「Echo Dot Max」(14,980円)10月下旬
・「Echo Studio」(39,980円)10月下旬
・「Echo Show 8」(34,980円)11月中旬
・「Echo Show 11」(39,980円)11月中旬

【Ring】
・4Kビデオ対応「Ring Outdoor Cam Pro」(33,980円・電源アダプター/49,980円・PoE)10月下旬
・4Kビデオ対応「Ring Wired Doorbell Pro」(39,980円・電源直結/49,980円・PoE)電源直結は未定、PoEは10月下旬
・4Kビデオ対応「Ring Spotlight Cam Pro」(39,980円・電源アダプター/55,980円・PoE)未定
・広角2Kビデオ対応「Ring Indoor Cam Plus」(8,980円)10月下旬

多くの新製品を一挙発表した

より高性能・高音質を追求したAmazon Echo

スマートスピーカーとして展開するAmazon Echoシリーズがデザインを一新。さらにカスタム設計のプロセッサー「AZ3」と「AZ3 Pro」により、「高度なノイズフィルタリング機能」と「優れた会話検知機能」を実現。Echo Dot MaxはAZ3、それ以外の3モデルはAZ3 Proを搭載し、AZ3 Proでは言語処理や画像認識などの進化するAI技術に対応するとのこと。

発表されたAmazon Echoデバイス

また、複数のセンサーを組み合わせて室内状況を検知するという、カスタム設計のセンサー技術「Omnisense」を採用。これはアンビエントAIのために新たに設計されたAIアクセラレーター上で動作するとのことで、より正確に空間の状況を把握できるとしている。いずれのモデルも、生成AI技術による新たなAIアシスタント「Alexa+」に対応できるように設計されている。

Echo Dot Maxは、Echoのラインナップに初めて加わったモデルで、既存のエントリーモデル「Echo Dot(第5世代)」と比較して約3倍の重低音を実現。設置した部屋の音響特性を自動的に分析することで、最適な音で再生できるよう微調整できるとする。ウーファーとトゥイーターによる2ウェイスピーカーシステムを搭載。グレーシャーホワイト、グラファイト、アメジストの3色展開となる。

「Echo Dot Max」

Echo Studioは、従来のEcho Studioのサウンドを維持しつつ、約40%の小型化を実現したという第2世代モデル。効果的に配置したという3つのフルレンジドライバーと、低音を届けるウーファーという構成になっている。空間オーディオ技術とDolby Atmosをサポートする。カラーはグラファイト1色。

「Echo Studio」

ディスプレイの「Echo Show」からは、8インチと11インチのモデルが登場。ディスプレイの明るさを周囲に合わせて自動で最適化する機能を新たに搭載した。音響面では、フロント配置のステレオスピーカーとカスタムウーファーを新たに搭載し、空間オーディオをサポートする。カラーは2サイズとも、グレーシャーホワイト、グラファイトの2色となる。

左がEcho Show 8、右がEcho Show 11

発表会では、アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス 事業本部 Echo・スマートホーム事業部 事業部長 丸山舞氏が登壇。2017年に日本上陸したAmazon Echoは今年の11月で8年になることに触れ、日本では海外に比べて高いアクティブユーザーの月間継続率「99.4%」を誇っていることを説明。その理由として、日本のユーザーは製品を吟味して購入し、納得したうえで日々の生活に導入していることが傾向としてあるという。

アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス 事業本部 Echo・スマートホーム事業部 事業部長 丸山舞氏

また、日々蓄積される短時間の家事、いわゆる “ちりつも家事” の負担について、80%のユーザーが負担に感じているとのこと。そのなかでAmazon Echoは、毎日の生産性向上、音楽試聴、声やセンサーで家電操作の大きく3つの使われ方をしており、「生産性向上で生まれた余暇を、音楽を楽しむことに役立てられている」そうだ。また、見守り用途にも活用されているとのこと。

丸山氏は日本で未展開のAlexa+について、「日本のお客様にとってどうやって展開したらいいのかを日々議論している」と説明。「今後の展開をすごく楽しみにしていただければと思う」と説明しており、時期が来たらユーザーに案内することを表明した。

AI技術を活用して画質を高めたRingの防犯カメラ

いずれもRingが新たに開発したという「Retinal Vision(レチナルビジョン)」を採用し、“人の目で見ているような自然な映像と精密な細部描写”を実現したと説明。高性能センサーとAI技術を融合させることで、高解像度化および暗い場所での鮮明な映像を提供するという。あわせて、モーション検知の精度も向上したとしている。

Ring Outdoor Cam Proは、4Kビデオ対応の屋外用モデル。IP65等級の防塵・防沫性能を備えている。10倍ズームを備えているほか、カメラが動きをとらえたらスマホに通知するモーション検知を搭載。Ringアプリの操作でカメラから警告用のサイレンを鳴らすことも可能となっている。カラーはホワイトとブラックの2色。

「Ring Outdoor Cam Pro」

Ring Wired Doorbell Proは4Kビデオ対応のドアベルで、玄関に設置して使用するタイプ。本体の呼び出しボタンが押されたらRingアプリに通知でき、外出先からも映像を確認しながら双方個音声で応答できる。10倍ズームやモーション検知も搭載する。カラーはダークシルバー1色のみ。

「Ring Wired Doorbell Pro」

Ring Spotlight Cam Proは、センサーライト搭載が特徴の4Kビデオ対応の防犯カメラ。ライトの明るさは600ルーメンで、モーション検知時に自動で転倒できる。IP65等級の防塵・防沫性能を確保。10倍ズーム、サイレン昨日、モーション検知も備えている。カラーはホワイト1色のみ。

Ring Indoor Cam Plusは、今回発売するなかで唯一の屋内用モデル。コンパクトなデザインにより、リビングや子ども部屋、オフィスなどで活用できるとする。4倍ズームに対応する。映像を一時的に記録させないためのレンズカバーも備えている。カラーはホワイトとブラックの2色。

「Ring Indoor Cam Plus」

発表会では、アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス事業本部 Ring事業部 事業部長 大石愛氏が登壇し、新機能である「Retinal Vision」の開発の経緯を説明した。

アマゾンジャパン合同会社 Amazonデバイス事業本部 Ring事業部 事業部長 大石愛氏

同社が日本で過去に行った調査で、防犯カメラで満足している機能が映像記録(媒体記録型)/常時録画/センサーライト/リアルタイム確認といったハードウェア面であったとのこと。その一方で、あったら良いと思う機能は異常時のスマートフォンへの通知機能/4Kなどの高画質/映像記録(クラウド記録型)/モーション録画というソフトウェア主体であることを紹介した。

これらのデータをもとに「どうしたら高みに」行けるかを検討したとのこと。そのなかで高画質化へのアプローチとして「ハードウェアに起因することではなく、ハードウェアで捉えたものをどう活用するか」という発想の転換が、Retinal Visionにつながったそうだ。

Retinal Visionによって、4Kビデオ対応モデルでは10倍ズームに対応。また、明度が低くても「ハードウェアを変えずにデータ処理を変える」ことで、夜も明るい白黒映像が得られるAdaptive Night Visionを実現している。さらに、夜間でも一定の明度があれば、白黒データにAI技術とRingの知見を合わせることで、色を推測してカラー化する、Color Night Visionが利用できるという。

Adaptive Night Vision
Color Night Vision

カズレーザーさんも驚きの新機能

また、メイプル超合金のカズレーザーさんが “先行体験レポーター” としてゲスト登場した。カズレーザーさんは、AIを使って白黒映像をカラー化できるRingの新技術を体験し、「カラー化されるんだったらそれは頼もしい」と称賛した。

カズレーザーさんが登場
従来モデルと新モデルの映像比較

離れた場所に設置されたRing Outdoor Cam Proのライブ映像をアプリで確認しながら「Ringが何個あるか」を探す試みも。見事正解となる10個を発見し「解像度がすごいですね」「細かいし画角も広い」「カメラの性能がすげーいいっすよね」と盛り上がっていた。

「Ringが何個あるか」を探すコーナー

なお、このRingが設置されていた場所について、実は電気の消えた室内だったという種明かしもあった。アプリでは明るい室内の映像が表示されていることから「暗い情報を補正して、すごい自然光みたいに見える」と驚いた様子。「テレビ局もライトたかなくていいですよね」と述べ、会場の笑いを誘った。

Ringが設置されていた部屋の様子

さらに、Echo Show 11の空間オーディオをカズレーザーさんが体験するコーナーも用意。Amazon Prime Videoで配信中の『沈黙の艦隊』を視聴し、「音すごいっすね」「響いてます、ウーファーすごいっすね」「おお、すご」「どうなってんの? ほんと響いてる」と盛り上がっていた。

Echo Showの空間オーディオを体験

Amazon EchoやAmazon Ringの新製品の機能を活用してどんな生活にしていきたいかという質問には、「防犯カメラデビュー」と回答。実家に暮らす一人暮らしの母親のために導入したいと明かした。最後にカズレーザーさんは、「不安なことももちろん増えているけど、それを上回るテクノロジーがあるってのは安心」と話し、「導入したいと思います」と締めくくった。

「防犯カメラデビュー」と回答

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