iPhone 9を飛ばしたiPhone Xの前例あり

アップル、iPhone 19を飛ばして「iPhone 20」展開か

多根清史

Image:ArthurStock/Shutterstock.com

アップルが2027年秋に発売予定の新型iPhoneラインナップで、「iPhone 19」をスキップし、「iPhone 20」として展開する計画であると報じられている。

この情報は、調査会社Omdiaの主任研究員・許武烈氏が韓国ソウルで開催されたカンファレンスで明らかにしたものだ。氏によれば、2027年上半期には「iPhone 18e」と「iPhone 18」が登場し、下半期には「iPhone 20 Air」「iPhone 20 Pro」「iPhone 20 Pro Max」そして折りたたみモデル第2世代の「iPhone Fold 2」が発売されるという。

この動きは、アップルがiPhoneの命名体系を刷新し、20周年を節目に製品ラインナップの再構築を進める広範な試みの一環とみられている。過去にも例があり、iPhone10周年の際には「iPhone 9」を飛ばして「iPhone X」を投入した経緯がある。

また、2026年内には「iPhone 18」シリーズの標準モデルが発売されないため、ディスプレイパネルの発注が一時的に約2000万台減少すると見込まれている。もっとも、折りたたみiPhoneは初年度で800万台以上の出荷が予想されており、2027年に年2回の発売スケジュールが定着すれば、年間出荷台数は2億5000万台超へと回復するとされている。

今後、アップルは標準モデルの発売時期を上半期に移して廉価版の「e」モデルと同時展開し、下半期には高価格帯のProシリーズや折りたたみモデルを投入することで、年2回の発売スケジュールに移行する可能性が高い。この戦略により、従来のように第4四半期へ販売が集中する状況を避け、年間を通じて売上を維持する狙いがあるとみられる。

アップルはシステムソフトウェアについても、「iOS 19」を飛ばして「iOS 26」と命名したばかりである。iPhone20周年という節目に合わせ、ブランドイメージを刷新する「iPhone 20」という名称は、十分に現実的な選択肢といえるだろう。

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