ただし、新規アカウントでの再出発になります

YouTube、コロナ禍など誤情報流布でアカウント停止されたクリエイターの「再参加」手続き開始

Munenori Taniguchi

Image:ArthurStock/Shutterstock.com

YouTubeは、10月9日より、新型コロナのパンデミックや2016年の米大統領選挙の時期に事実と異なるデマ情報を繰り返し流布しているとして停止したクリエイターの復活を許可するプロセスを開始した。

これは今年9月23日にGoogle(Alphabet)が米下院司法委員会に宛てた書簡の中で実施を明らかにしていた手続きとなる。アカウント停止の措置の根拠となった、YouTubeクリエイターに対するガイドラインにおける該当項目は、2023~2024年に削除されている。

YouTubeは、今回の「パイロットプログラム」はプラットフォームへの再参加を申請する「資格のある一部のクリエイター」に対して適用されるとしている。ただし、「資格のある」のが誰か示されていないため、復帰が可能になるクリエイターがだれかは、本人に通知が来るときまでわからない。

YouTubeが考慮する要素には、「クリエイターがコミュニティガイドラインまたは利用規約に継続的に違反したかどうか、またはクリエイターのプラットフォーム内外の活動がYouTubeコミュニティに特に重大な損害を与えた、または今後も損害を与え続ける可能性があるかどうか」などが含まれるという。

ここで注意すべきは、YouTubeは停止されたアカウントを復旧するのではなく、停止されたクリエイターの一部に対し、新しいチャンネルを作り、最初からやり直すことを許可するとしている点だ。

YouTubeはこの手続きについて「今後数か月をかけて、申請資格のあるクリエイターに順次展開していく予定」だとしている。手続きは段階的に行われるが、その間、YouTubeはリクエストを慎重に審査し、状況に応じてやり方を学んでいくとした。

なお、復旧の判断においては「クリエイターがコミュニティガイドラインまたは利用規約に特に重大または継続的に違反したかどうか、またはクリエイターのプラットフォーム内外の活動がYouTubeコミュニティに損害を与えた、または今後も損害を与え続ける可能性があるかどうか」を慎重に判断するとされ、特に著作権侵害が原因で停止措置に至ったアカウントは、今回の措置の対象にはならないとのことだ。

ちなみに先月の、YouTubeがアカウント復旧の実施を宣言した直後には、ともに知名度の高い陰謀論者であるニック・フェンテス氏とアレックス・ジョーンズ氏がアカウント復旧をしようとしたが、このときはすぐにYouTubeによって却下されている。

関連キーワード: