スタンドアローンだがPCとの無線接続にも対応する見通し

Valveの次世代VRヘッドセット「Steam Frame」登場か。年末発売へ量産開始のうわさ

多根清史

Image:Ground Picture/Shutterstock.com

Valveの次世代VRヘッドセットがすでに量産段階に入っており、2025年末に「Steam Frame」という製品名で発売されるとの噂が浮上している。

中国のXR関連リサーチグループ「XR Research Institute」の報告によれば、年間生産台数はおよそ40万〜60万台と見込まれており、これはApple Vision Proとほぼ同規模である。一方、Meta Quest 3/3SやQuest 2と比較するとかなり少なく、おそらく1000ドルを超える高級モデルになるという。Steam Deckが約4年間で500万台規模と推定されていることを踏まえると、よりニッチな市場を狙った製品とみられる。

Valveは過去4年間にわたり、新型VRヘッドセットの開発を認める発言を繰り返してきた。特にPCからの無線ストリーミング機能を重視する姿勢を示しており、スタンドアローン動作を基本としつつ、PCVRストリーミングを追加価値として提供する構成になる可能性が高い。

また、このデバイスは長らく開発コードネーム「Deckard」と呼ばれてきたが、Valveは今年9月、米国特許商標庁に「Steam Frame」を商標登録している。さらに、SteamVRのベータ版解析では、従来の「Overlay」(VR空間内で2D画面やUIを重ねて表示する仕組み)が「Frames」という新名称に置き換えられていることが確認されており、製品発表は目前と見られている。

加えて、XR分野の著名リーカーであるSadlyItsBradley氏は、MetaのOculus Touchに似た専用コントローラー「Roy」の3Dモデルが発見されたと報告している。

なおValveは、次期携帯ゲーム機「Steam Deck 2」や、テレビに接続する据え置きゲーム機「Fremont」も開発中と噂されている。そうした複数の次期製品群の中でも、「Steam Frame」が真っ先に登場することになりそうだ。

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