配達ドライバー向けARグラスも同時進行中とのこと

米Amazon、ARグラスに本格参入か。ディスプレイ内蔵でMetaに対抗?

多根清史

Image:MONOPOLY919/Shutterstock.com

米Amazonが2種類のARスマートグラスを開発中だと報じられている。ひとつは消費者向け、もうひとつは配達ドライバー向けのモデルである。

ニュースメディアThe Informationによれば、Amazonは消費者向けARグラスを「Jayhawk」というコード名で開発しており、2026年末から2027年初めの発売を目指しているという。このモデルにはマイクやスピーカー、カメラ、さらに片目にフルカラー表示が可能なディスプレイが搭載される予定とされる。

この報道は、Metaが9月中旬に開催予定のConnectイベントで新型ARグラス「Hypernova」を発表すると予想される直前に出てきたものだ。

Bloombergによれば、Hypernovaは既存のRay-Banグラスを上回る性能を持ち、右目レンズに超小型の単眼ディスプレイを搭載し、ミニアプリや通知に利用できるという。さらにMetaは、より高性能な「真のARグラス」と位置づけるハイエンド製品「Orion」の開発も進めている。

一方、昨年Amazonは配達ドライバー向けARグラス「Amelia」を開発しており、指示を画面に表示することで配送作業を効率化することを目指すと報じられていた。当時は製造コストが高すぎるなどの理由から棚上げされる可能性があるとも言われていたが、その後も開発は進んでいるようだ。

The Informationによれば、こちらは消費者向けモデルより早期にリリースされる可能性があり、分厚いデザインとなるが当初は10万台の生産を計画しているという。

なお、Amazonは過去にAlexa対応の音声特化型スマートグラス「Echo Frame」を米国で販売していたが、日本では展開されていない。同様に、MetaのRay-Banグラスも日本で販売されておらず、言語ローカライズのコストが参入の壁となっている可能性がある。

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