iPhone用チップ搭載のMacBook廉価モデルも期待できそう?

iPhone 17 Proの「A19 Pro」チップ、GPU性能はM2 Macに匹敵か

多根清史

Image:Apple

アップルはiPhone 17 Proに搭載した最新チップ「A19 Pro」について、「前世代(A18 Pro)と比べてパフォーマンスが最大40%長く持続する」と説明している。つまり、新型チップは長時間にわたり安定した高性能を維持できると述べるのみで、A18 Proとの単純な性能比較には踏み込んでいない。

一方で、ハードウェアエンジニアリング担当上級副社長ジョン・ターナス氏は基調講演にて、A19 Proは各GPUコアにニューラルアクセラレータを組み込んだ結果、AIタスク性能がA18 Proの約3倍に達し「MacBook Proレベルのコンピュート能力」を実現したと説明した。純粋なグラフィック性能には言及していないが、飛躍的な進化を遂げたことを示唆する発言である。

そんななか実際のベンチマーク結果がリークされ、GPU性能がA18 Pro比で約40%向上し、Mac用M2チップとほぼ同等という驚くべき数値が示されている。

CPU性能では、リークアカウントJukanlosreveがX(旧Twitter)でシェアした数値によると、シングルコアが3895、マルチコアが9746で、A18 Pro比で前者が13%、後者が14%の向上となる。

ただしMac用M4チップと比較すると、シングルコア性能は肉薄するものの、マルチコア性能では45%の差をつけられている。このことから、噂どおりピーク性能よりも電力効率を優先した設計である可能性が高い。

GPU性能についてもGeekbench BrowserにMetalベンチマークが登場している。そのスコアは45,657ポイントで、A18 Proの32,673ポイントを約40%上回り、Mac用M2チップの45,862ポイントとほぼ同等である。

さらに、アップルはiPhone用チップを搭載したMacBook Airより安価なノートPCを準備しているとの噂もある。もしA19 Proが採用されれば、MacBookはiPhoneよりも筐体が大きく、熱処理にも余裕があるため、動画の加工といった比較的重い処理にも十分耐え得る可能性がある。

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