AIがブラウザーの操作を代行
Chromeで動作するAIエージェント、Anthropicが試験的にリリース

生成AIのClauedeを開発するAnthropicは、Chromeブラウザー内で動作するClaude AIエージェントを研究用にプレビュー公開した。このエージェント機能はClaude Maxプラン加入者1000人限定で提供され、関心あるユーザーはウェイトリストに登録して順番待ちの列に加わることができる。
このClaudeエージェントはChromeの拡張機能で導入され、利用可能なユーザーは右サイドにチャット用エリアなどが表示される。
Anthropicは、昨年10月にPCデスクトップに表示され鵜アプリケーションやOSのGUIを理解し、目的とする操作を行うAIエージェントをリリースした。だが、このバージョンは動作が遅いのと、期待したほど動作の信頼性が高くはないことがわかり、その後あまり話題に上がっていない。
とはいえ、AI界隈ではここ最近、エージェント型AIの展開で競争が発生している。得にブラウザーへ統合することで、AIシステムがユーザーの活動を把握し、目的に合ったタスク代行機能を提供しようとしている。
Anthropicの他では、Perplexityが最近、AIエージェントを搭載した独自ブラウザーの「Comet」をリリースした。OpenAIも、Cometと同様の機能を持つAI搭載ブラウザーを準備しており、リリースも近いとうわさされている。Googleは、ChromeへのGeminiの統合にとりかかっている。
現在、米国では独占禁止法訴訟の関係で、Googleに対しChromeブラウザー事業の分離が迫られている。これに関連して、PerplexityはChromeに対し345億ドルの買収提案を自主的に提出した。だがChromeを手に入れたいのは他も同じで、OpenAIのサム・アルトマンCEOもChromeを手に入れることに意欲を示している。今後、本当にChromeがGoogleから分離するのか(できるのか)は気になるところだ。
もちろんそれ以外の場でもエージェント型AIの開発は進行している。だが、現段階ではエージェント型AIの多くは単純なタスクをユーザーに代わってこなすことはできても、やや複雑な問題への対応にはまだまだ苦労している。セキュリティ面でも、たとえば詐欺サイトに誘導されると疑うことなく情報を提供してしまう問題がテストによって判明し、報告されている。
- Source: Anthropic
- via: TechCrunch