カッコいい動画が撮れそう

かっこいい動画が取れそう…マリンスポーツ向けドローン「HoverAir Aqua」登場、自動浮上し4K/100fpsでフォロー撮影

Munenori Taniguchi

image:Zero Zero Robotics

近年は比較的安価なドローンでもわりときれいな空撮が可能になり、特に操縦をせずとも自動追尾機能を使って手軽にフォローショットが撮影できるようになった。だが、マリンスポーツの場では、うっかり落水してしまうリスクを考えると、オペレーターの操縦も緊張感が増すことだろう。

先頃クラウドファンディングIndiegogoで支援募集キャンペーンを始めたHoverAirのAquaは、水上での撮影を想定した自動追尾ドローンであり、ドローン本体を水面に投げ込んで、コントローラーのボタンを押すだけで自動浮上し、ユーザーのフォローショットを撮影する、コンパクトで便利なドローンだ。

HoverAir Aquaは、水面に投げ込まれた際、自動的に逆さまに落水するのを回避する機能を備えている。また、機体そのものが水に浮かぶ設計であるため、仮にバッテリー切れを起こしても、沈んで見失ってしまうようなことはない。

自律的なフォローショットは、上腕部に巻き付けるタイプのコントローラーから発せられるビーコンを追尾する仕組みだ。離水、着水、追跡開始の指示は、コントローラーのボタン操作で行える。仮に、うまく制御されずにドローンがユーザーから遠く離れてしまった場合も、少しの後に撮影開始場所へ帰還する仕組みも備えているため、突然コントロールを失って行方不明になるといったことはなさそうだ。

飛行中の水面検知にはミリ波レーダーを用いており、水面からほんの5cmほどの低空飛行で撮影することが可能。もし機体に水しぶきがかかった場合も、カメラは疎水性ナノコーティングによる自己発熱型防曇レンズによって、鮮明な映像を撮影し続けられる。ちなみにカメラはHDR対応の1 / 1.28インチCMOSセンサーを搭載。4K / 100fpsなめらかなスローモーション機能を搭載する。

内蔵ストレージ容量は128GBで、H.265形式で約1時間の動画撮影が可能。ただし、バッテリー容量的に連続で撮影できるのは20分前後なので、予備のバッテリーを2本用意しておけば、3本目がバッテリー切れになる頃、ストレージも満杯になるだろう。なお、撮影した映像の確認にスマートフォンなど外部機器は必要なく、本体上部に搭載する1.6インチのAMOLEDディスプレイで見ることができる。

撮影モードは全15種類が用意され、カヤック追尾モードや、ジンバルモード、水面で逆さ浮き状態になり、シュノーケリングの様子などを撮影するモードもある。

ドローン本体部はマグネシウム合金製のヒートシンクやステンレス製のモーター保護ケース。それを留めるネジにはチタン素材をおごり、IP67等級の防塵防水(本体にホコリの侵入がなく、一時的に水中に沈んでも危機が影響を受けない)仕様となっている。ただし、使用後は海水で濡れたまま渇かすのでなく、一旦水洗いをすることが推奨される。

要注意なのは、ローターなどの部品交換がユーザー自身でできないところだ。これは、ユーザーが自らローターを交換した場合に、復元時に防水性を適切に維持できるか否かがわからないため、開発元のZero Zero Roboticsは「HoverCare」と称する引き取り整備プログラムを用意している。

Indiegogoでの支援募集キャンペーンは支援枠が999ドル(約14万8000円)から用意されており、支援者には年内にリワードとしてこの製品が発送されるスケジュールになっている。すでに、目標とする合計支援枠に対して2000%近い額を集めているため、よほどのことがなければ、プロジェクトが頓挫してリワードも得られないといったことはないだろう。キャンペーン期間は9月21日までだ。

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