iPhone 16 Proと同じA18 Pro搭載?
「低価格MacBook」は約10万円、12.9インチで2025年内に量産開始か

アップルが初めてMacBookのエントリーモデルを999ドル以下で発売する計画を進めていると噂されている。この廉価モデルは、これまでMacBookに搭載されたMシリーズチップではなく、iPhone 16 Proと同じA18 Proプロセッサーを採用し、おおむねM1 MacBook Airと同等の性能になるとみられる。
この新しい低価格MacBook向けの部品生産は2025年第3四半期までに開始され、年内には量産に入るとの噂が伝えられている。
これは台湾の電子業界誌DigiTimesが、サプライチェーン関係者の証言として報じたものだ。アップルはこの「まったく新しい超低価格MacBook」でノートPC市場を揺るがす準備を進めているとされる。
今回の報道によれば、このモデルは13.6インチのMacBook Airより小さい12.9インチ画面を搭載する見込みで、ベース価格は699ドル(約10万3000円)、学生向け教育割引価格は599ドル(約8万9000円)と予想されている。これは現行のMacBook Airの最低価格999ドルより大幅に安い。カラーはピンク、ブルー、イエローなど複数展開が見込まれている一方で、メモリやストレージの詳細は不明である。重さにも言及はないが、画面が小さくなることで軽量化が期待できる。
この「iPhone向けAシリーズチップと高性能Mシリーズチップを同一カテゴリーの製品内で使い分ける」戦略は、すでにiPadでも採用されている。いわば「iPhone SE」や「iPhone 16e」に相当する低価格帯モデルを展開することで、あらゆるユーザー層のニーズに応える狙いがあるとみられる。
この低価格MacBookは主にライトユーザーや学生をターゲットとしているようだが、懸念されるのはiPadとの棲み分けである。アップルは教育機関向けに329ドルからiPadを提供しているが、229ドルのMagic Keyboard Folioを追加すると、MacBookとの差額はわずか41ドルとなる。OSやインターフェースの違いがあるため完全な競合にはならない可能性もあるが、補完関係を築けるのかは注目されるところだ。