CPUは3nmのZen 6アーキテクチャか

次世代Xbox「Magnus」はPS5 Proの2倍性能? 2026年末に発売か

多根清史

Image: Barone Firenze/Shutterstock.com

次世代Xboxは最終開発段階にあり、PS5 Proの最大2倍の性能、4K/120Hzでのゲームプレイ実現をターゲットとしており、2026年末から2027年にかけて発売される可能性があると報じられている。

YouTubeチャンネル「Moore’s Law is Dead」が引用する内部文書によると、マイクロソフトの次世代Xboxの開発コードネームは「Magnus」とされている。この名前は、先日AMDが開発中の次世代ゲーム機向けAPU(CPUとGPUを統合したプロセッサ)に関する文書でも言及されており、PlayStation向けではなくXbox向けのものと特定された格好である。

このMagnusには、3nmプロセスで製造されるZen 6アーキテクチャのCPUと、「AT2ダイ」と呼ばれるAMDのデスクトップ向けミドルレンジGPUと共通設計のGPUが搭載されるという。GPUには68基のCU(コンピュートユニット=演算ユニット)が搭載され、メモリは192ビット幅のGDDR7バスを採用する。ちなみに、Xbox Series Xは52CU、PS5は36CU(いずれもRDNA 2世代)、PS5 Proは60CU(RDNA 3世代)が採用されている。

パフォーマンス面では、MagnusはNVIDIAのRTX 5080相当とされ、PS5 Pro比で50〜100%の性能向上を実現すると推定されている。また、AT2ダイのPCとの共通化により、長期的にはコスト削減やドライバー最適化といった恩恵も期待できるという。

そのほか、FSR(FidelityFX Super Resolution)によるアップスケーリング、レイトレーシング、従来のXboxタイトルとの互換性も確保され、RAMは少なくとも32GB搭載される見込みだ。価格は未定だが、500〜600ドル(約7万5000〜9万円)程度になると予想されている。

仮にこれらの仕様が実現すれば、Magnusによる4K・高リフレッシュレートのゲーム体験が家庭用ゲーム市場、さらにはPCミドルレンジ市場を一変させる可能性がある。また、Steamを含むWindows PC用ゲームのプレイが可能になるとの噂もあり、マイクロソフトにとっては新規ユーザーの取り込みにも繋がりそうだ。

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